白無垢の花嫁は刃を抱く

1話 プロローグ

◆繁華街・夜
国親と2人の護衛が歩いている
その後を追う人影(櫻子)

◆路地
国親が人通りの少ない路地に移動

櫻子、国親に短刀で切りかかる
櫻子「覚悟……!」

国親の瞳に櫻子が映る

櫻子、短刀を振り下ろす

国親、にやりと口角を上げる

国親が短刀を弾く
その隙に護衛が櫻子を拘束する
(うつ伏せで手を後ろに組まれている状態)

国親、櫻子の顔の前でしゃがむ。
手で顔を掴み、自分の方を向かせる。
(櫻子は苦虫を噛み潰したような表情)

国親「やぁ、久しぶりだね」
櫻子「…」※国親を睨む
国親「あぁ、怖い怖い。可愛い顔が台無しだ」※飄々とした様子で
櫻子「…殺すなら殺せ」
国親「やだなぁ、そんなことしないよ」

櫻子の耳に顔を寄せる

国親「会いにきてくれるなら二人きりの時がよかったな、櫻子」(囁くように)
櫻子、虫唾が走る
櫻子「この…ッ」

国親、櫻子を手刀で気絶させる
櫻子倒れ込む

国親「屋敷へ連れて行け」
護衛①「し、しかし旦那様。こやつは親方様のお命を狙ったもの。警備隊に連絡なされたほうが」
国親「連れて行け」
護衛①「…仰せのままに」

護衛①がヒロインを連れていく

国親「やっと会えたね」※聞こえないくらいの囁き、少しニヤついている
護衛②「…旦那様?」
国親「なんでもない。さぁ、我々も行こう」


◆地下牢
櫻子、目を覚ます
服はそのまま、錠で両手両足を縛られている

櫻子「ここは…」
頭痛が襲う、先ほどのことを思い出す
櫻子「……周防国親」※強めの歯軋り

国親「呼んだかい?」
地下牢に入ってくる(鉄格子の外)

櫻子、答えずに国親を睨む
国親、牢の前にしゃがみ込むみ、櫻子と目線を合わせる
国親「そんなに恨まれることをした覚えはないんだけど」
櫻子「黙れ!!よくも、よくも…!お父様とお母様を…!」

《回想》

◆屋敷(櫻子邸宅)
櫻子モノ「今でも鮮明に思い出す」
櫻子、襖を開ける
櫻子モノ「8年前のあの日、血に染まった短刀を持ったあいつの姿」

血のついた短刀の描写

櫻子モノ「そして、畳に横たわる父上と母上の姿を」

短刀を持った国親と横たわる両親を発見する

国親回想「ヒロイン、これは」
櫻子回想「…ッ」
櫻子回想「人殺しッ!!」

廊下から誰かの足音が聞こえる

国親、逃亡※恐怖の表情

《回想終了》

国親「やだなぁ、それは誤解だよ。」
鉄格子に顔を近づける
櫻子「うるさい!お前は…お前だけはこの手で…!」
櫻子、鉄格子に手錠を打ち付け、顔を近づける※殺気立っている表情

国親、立ち上がる
国親「ねえ、櫻子。僕はそんな話をしにきたんじゃないよ」※冷めた目線

何かを投げ捨てる
国親「これに着替えろ」
櫻子「は」
櫻子、投げられたものを見る
櫻子モノ「白無垢?」
国親「今から君は僕の婚約者だ」
櫻子「婚約者?そんなものなるわけないだろ!」
国親「拒否できる立場にあるのかな?」
櫻子「なに?」
国親「弟、体が弱いらしいね?」
櫻子「!」
国親「ところで、よく君たちが使っている薬屋に薬を卸しているのは誰だろう?」
国親「君が断ると、薬が手に入らなくなるかもしれないね」
櫻子「…貴様!卑怯な」
国親「闇撃ちしにきた人に言われたくないなぁ」※飄々とした感じで
櫻子、生唾を飲み込む
国親、鉄格子に越しに櫻子の顎を掴む
国親「君は賢い。僕の言ってる意味がわかるよね?」
櫻子、歯軋りをして目を伏せる
「決まりだ」
国親「これからよろしくね」
国親「僕の花嫁」