叫び出しそうなぐらいに、胸が痛んだ。
2人に限ってそれはないと、信じたい気持ちと共に、浮かび上がってくる信じたくない未来が、自分の中で矛盾しながら混在して、ぐるぐると渦を巻くようだった。
動悸が激しくなり、怒りなのか、嫉妬なのか、あるいは両方か、心の苦しみが頂点に達したその時だった。
「っ、な、いっ、だぁ……!?」
突然、左二の腕が、激しく痛み始めた。
思わず声を上げながら蹲り、元凶を手で押さえようとして、気付く。
制服の袖を持ち上げて、木肌からまた、枝が伸びてこようとしていた。
どうして、と悩む間もなく、容赦なく伸び続ける枝は薄いYシャツの袖を突き破り、上に着ていたカーディガンも貫いて、昨日以上に大きくその姿を広げていった。
もはや左腕全体が覆われてしまう程に育った木は、急速に成長する栄養源として、俊樹の体を大きく蝕んでいた。
木肌から走っていた根のようなものが、痛みを伴いながら、さらに奥へ奥へと、体の中を進んでいる感触がした。
皮膚の下を這い回り、直接的に筋肉や血管を食い潰す、そんな感覚。
激しい痛みと圧迫感で、吐き気すら催してきた。
立っていることも難しく、トイレであることすら忘れて、俊樹はその場にへたり込んだ。
「ねえ、今の声ってさ……」
「俊樹? いるのか?」
扉の向こうから聞こえてきた2人の心配そうな声に、何も答えることができなかった。
今、彼らが一緒にいる姿を見るのだけは、勘弁してほしかった。
ただでさえ痛みと苦しさで辛い中、もっと辛い思いをしたくなんてない。
「どうした、今の声、何があった?」
力強く何度もノックする音に、俊樹は気力を振り絞って立ち上がると、勢いよく扉を開いて外に出た。
「うおっ!?」
思っていたよりも力がこもっていたのか、前にいた陽道は、突然開けられた扉にぶつかってそのまま倒れてしまっていた。
「俊樹、それ、って……」
個室から躍り出た俊樹を見て、夕が驚いた顔で指をさしていた。
枝は変わらず成長を続けていて、もう少しで天井にまで達しようかという勢いだ。
「何が、えっ、どうしたの、大丈夫なの!?」
混乱しながら、俊樹の身を案じるような夕の言葉を聞いて、やはり、彼は無関係なのだと、心から理解できた。
2人に限ってそれはないと、信じたい気持ちと共に、浮かび上がってくる信じたくない未来が、自分の中で矛盾しながら混在して、ぐるぐると渦を巻くようだった。
動悸が激しくなり、怒りなのか、嫉妬なのか、あるいは両方か、心の苦しみが頂点に達したその時だった。
「っ、な、いっ、だぁ……!?」
突然、左二の腕が、激しく痛み始めた。
思わず声を上げながら蹲り、元凶を手で押さえようとして、気付く。
制服の袖を持ち上げて、木肌からまた、枝が伸びてこようとしていた。
どうして、と悩む間もなく、容赦なく伸び続ける枝は薄いYシャツの袖を突き破り、上に着ていたカーディガンも貫いて、昨日以上に大きくその姿を広げていった。
もはや左腕全体が覆われてしまう程に育った木は、急速に成長する栄養源として、俊樹の体を大きく蝕んでいた。
木肌から走っていた根のようなものが、痛みを伴いながら、さらに奥へ奥へと、体の中を進んでいる感触がした。
皮膚の下を這い回り、直接的に筋肉や血管を食い潰す、そんな感覚。
激しい痛みと圧迫感で、吐き気すら催してきた。
立っていることも難しく、トイレであることすら忘れて、俊樹はその場にへたり込んだ。
「ねえ、今の声ってさ……」
「俊樹? いるのか?」
扉の向こうから聞こえてきた2人の心配そうな声に、何も答えることができなかった。
今、彼らが一緒にいる姿を見るのだけは、勘弁してほしかった。
ただでさえ痛みと苦しさで辛い中、もっと辛い思いをしたくなんてない。
「どうした、今の声、何があった?」
力強く何度もノックする音に、俊樹は気力を振り絞って立ち上がると、勢いよく扉を開いて外に出た。
「うおっ!?」
思っていたよりも力がこもっていたのか、前にいた陽道は、突然開けられた扉にぶつかってそのまま倒れてしまっていた。
「俊樹、それ、って……」
個室から躍り出た俊樹を見て、夕が驚いた顔で指をさしていた。
枝は変わらず成長を続けていて、もう少しで天井にまで達しようかという勢いだ。
「何が、えっ、どうしたの、大丈夫なの!?」
混乱しながら、俊樹の身を案じるような夕の言葉を聞いて、やはり、彼は無関係なのだと、心から理解できた。
