――18才のマリちゃんへ――
18才のマリちゃんも、毎日、元気に楽しく学校に通っていますか?
私がマリちゃんに手紙を書いていたから、びっくりしたよね。
先生には、18才の自分に書くように言われたけど、18才の自分なんてそうぞうできない。大人になんてなりたくないし、今はまだ、なりたいものもやりたいことも見つからない。
でも、18才のマリちゃんのことなら、ちょっとだけそうぞうできる。マリちゃんになら言いたいこともたくさんあるから、マリちゃんに手紙を書くことにしました。
私が転校してきたとき、マリちゃんが一番に話しかけてくれて、最初の友達になってくれたね。私がいつも、髪を黒いゴムで一つ結びにしていたから、マリちゃんと同じ三つ編みやお団子にしてくれた。「おそろい」って言ってくれるの、とってもうれしかったよ。
マリちゃんがおシャレだったから、私も、マリちゃんを目指して自分で服を選ぶようになったんだ。
家にいるより学校にいるほうがずっと楽しくて、毎日マリちゃんと話したり遊んだりしたことが、小学校の一番の思い出でした。
18才のマリちゃんは、今よりもっともっと可愛くなって、友達もたくさんいるんだろうなぁ。マリちゃんなら、大好きなKurumiの狩野真斗みたいなカレシもできてそう!
本当は、18才もその後も、ずっと一番の友達でいたいけど。マリちゃんのこと好きな人はたくさんいるから、私ばっかりくっついていたらダメだよね。
だから、他の友達といるときは、私のこと忘れてていいよ。楽しいときやうれしいときも、忘れてていい。
でも、さびしいときや悲しいときは、絶対に私のこと思い出してね。マリちゃんが一人でいたくないときは、私がすぐに飛んでいくから。
今年のお正月におばあちゃんにデパートに連れて行ってもらったとき、ネモフィラのイヤリングを見つけたの。マリちゃん、前に、家族旅行でネモフィラのお花畑に行った話をしてくれたよね。気になって図書室で調べて、きれいな花だなぁと思ってたの。イヤリングもすごくかわいかったから、お年玉で買っちゃった。
片方はマリちゃんに。もう片方は自分用に。
私たちにはまだ早いから、タイムカプセルに入れることにします。
18才のマリちゃんも、「おそろい」って喜んでくれるといいな。
マリちゃん、私と友達になってくれてありがとう。
これからも、ずっとずっと大好きだよ。
薫子より


