愛しい君は、生き霊になっても俺を離さない。

「ちゃんと生きて。俺のために。俺にもう一度会うために」

 そんな残酷な言葉を残して、君は消えた。君のいない世界は、驚くほど静かで、退屈だ。
 それでも俺は生き続けている。
 朝8時に起きて、働いて、22時に寝て。落とし物があれば拾い、お年寄りがいれば席を譲り。
 誰に褒められるわけでもない正しさを、ただなぞるだけの毎日。
 それは全部、たった一つの目的のためだ。

 ──もう一度、君に会いたい。

 そのためだけに、俺は今日もつまらない世界で息をし続けている。