数日後、夜。
「旦那様、明日のお着替えをお持ちしました」
「ありがとう。入ってくれ」
部屋に入ると、デウスがベッドに寝転びながら手紙を読んでいた。
十歳の状態で、寝間着姿だ。
「なんて難しいお顔。せっかくの可愛いお顔が台無しですよ」
伍は着替えを机の端に置いて、ベッドに腰掛けた。
デウスの眉間のシワを按摩してやると、デウスが「んぅ」とうなった。
「可愛いって言うな」
「あらあらまぁまぁ」
「伍、なんだか千代子に似てきてないか?」
「名誉なことですね。難しい内容のお手紙なのですか?」
「四季神冬姫からだ」
「…………。なんてこと」
伍はめまいを覚えたあと、デウスに頭を下げた。
「わたくしの家族が、たびたびご迷惑を……」
「伍が謝るようなことではないんだ。四季神冬姫のことは、伍とは切り離して考えているからな。とはいえ、頭が痛い問題であることは違いない」
「あの……旦那様、わたくしの胸でよければ、どうぞ」
「む、胸? いや、そういうのは別に……って、勝手に抱きしめるなっ」
「ほら、ぎゅーっ」
伍はデウスの頭を思いっきり抱きしめた。
「んむっ……ぷはっ! マズい、危うく気を失うところだった。伍、これは危険だ。地獄級魔術より危険だぞ」
「ふふっ、そうですか。少しでも旦那様のお気が晴れたなら、よかったです。ですが……」
「ああ。お前の乳房は気持ちよ――ごほんっ、多少気は晴れたが、本質的な問題解決にはなっていない。やはり、四季神冬姫を何とかしなければならない」
「姉は何と?」
「『先日の無礼を謝罪したいので、茶会に招待する』、と。場所は四季神邸だ」
「無視してしまえばよいのでは?」
「そうもいかないんだよ。ほら」
デウスがもう一通の手紙を取り出した。
「これは……六九六様からの紹介状?」
「まぁ、十中八九、俺に対する嫌がらせだろうな。夜会のときと同じだ」
「……行くしかないのですね」
「四季神冬姫が本当に改心しているのなら、和やかにお茶をして帰ればいい」
「改心していなければ……?」
「一戦交えることになるだろうな」
◆ ◇ ◆ ◇
「旦那様、明日のお着替えをお持ちしました」
「ありがとう。入ってくれ」
部屋に入ると、デウスがベッドに寝転びながら手紙を読んでいた。
十歳の状態で、寝間着姿だ。
「なんて難しいお顔。せっかくの可愛いお顔が台無しですよ」
伍は着替えを机の端に置いて、ベッドに腰掛けた。
デウスの眉間のシワを按摩してやると、デウスが「んぅ」とうなった。
「可愛いって言うな」
「あらあらまぁまぁ」
「伍、なんだか千代子に似てきてないか?」
「名誉なことですね。難しい内容のお手紙なのですか?」
「四季神冬姫からだ」
「…………。なんてこと」
伍はめまいを覚えたあと、デウスに頭を下げた。
「わたくしの家族が、たびたびご迷惑を……」
「伍が謝るようなことではないんだ。四季神冬姫のことは、伍とは切り離して考えているからな。とはいえ、頭が痛い問題であることは違いない」
「あの……旦那様、わたくしの胸でよければ、どうぞ」
「む、胸? いや、そういうのは別に……って、勝手に抱きしめるなっ」
「ほら、ぎゅーっ」
伍はデウスの頭を思いっきり抱きしめた。
「んむっ……ぷはっ! マズい、危うく気を失うところだった。伍、これは危険だ。地獄級魔術より危険だぞ」
「ふふっ、そうですか。少しでも旦那様のお気が晴れたなら、よかったです。ですが……」
「ああ。お前の乳房は気持ちよ――ごほんっ、多少気は晴れたが、本質的な問題解決にはなっていない。やはり、四季神冬姫を何とかしなければならない」
「姉は何と?」
「『先日の無礼を謝罪したいので、茶会に招待する』、と。場所は四季神邸だ」
「無視してしまえばよいのでは?」
「そうもいかないんだよ。ほら」
デウスがもう一通の手紙を取り出した。
「これは……六九六様からの紹介状?」
「まぁ、十中八九、俺に対する嫌がらせだろうな。夜会のときと同じだ」
「……行くしかないのですね」
「四季神冬姫が本当に改心しているのなら、和やかにお茶をして帰ればいい」
「改心していなければ……?」
「一戦交えることになるだろうな」
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