「すぅ……すぅ……」
それから、デウスにご飯を食べさせ、自身も手早く食べた伍は、デウスに歯磨きをさせ、デウスの自室で添い寝した。
デウスは暴れていたが、子守唄を歌いながら胸元をトントンしてやると、すぐに寝入った。
本当に疲れていたのだろう。
「ありがとうございます、伍様」
洗濯した十歳児用の着替えをタンスに仕舞いながら、千代子が言った。
「どういうことなんですか、これは?」
伍はデウスを起こさないよう気をつけながら、ベッドから出た。
ふつふつとした怒りを抱えながら、千代子に問いかける。
「あのぅ……伍様、騙し討ちするような形になってしまったことについては、謝ります。ですが、もう五年もすれば坊っちゃんも体が追いついて――」
「そんなことを言っているのではありません……!」
図らずも、大きな声が出てしまった。
伍は慌ててデウスの寝顔を確認し、愛する人が気持ちよさそうに眠っているのを見て安心した。
「なぜ、若干十歳の旦那様が戦わなければならないのですか? こんな無理をさせてまで」
気がつけば、伍は涙をこぼしていた。
(泣いては駄目よ、伍。泣きたいのはわたくしじゃなくて、旦那様のほうなのに)
「伍様は、どこまでも坊っちゃんのことを考えてくださっているのですね。本当なら、年齢を偽られていたことを怒ってもよいでしょうに」
「怒るだなんて。こんなにも頑張っておられるお方の、何を怒ればよいのですか? ……けれど、わたくしは今、怒っています。旦那様にこんなにも無理を強いている、千代子様、あなた方に対してです」
「話さなければなりませんね。阿ノ九多羅家の、ここ十年間について。ですが――」
千代子が愛おしそうに、デウスの寝顔を見つめる。
「お話の続きは、下で行いましょう。坊っちゃんを起こすわけにはまいりませんから」
千代子の表情と言葉に、嘘はない――そのことを見て取った伍は、少しだけ怒りを鎮めた。
◆ ◇ ◆ ◇
それから、デウスにご飯を食べさせ、自身も手早く食べた伍は、デウスに歯磨きをさせ、デウスの自室で添い寝した。
デウスは暴れていたが、子守唄を歌いながら胸元をトントンしてやると、すぐに寝入った。
本当に疲れていたのだろう。
「ありがとうございます、伍様」
洗濯した十歳児用の着替えをタンスに仕舞いながら、千代子が言った。
「どういうことなんですか、これは?」
伍はデウスを起こさないよう気をつけながら、ベッドから出た。
ふつふつとした怒りを抱えながら、千代子に問いかける。
「あのぅ……伍様、騙し討ちするような形になってしまったことについては、謝ります。ですが、もう五年もすれば坊っちゃんも体が追いついて――」
「そんなことを言っているのではありません……!」
図らずも、大きな声が出てしまった。
伍は慌ててデウスの寝顔を確認し、愛する人が気持ちよさそうに眠っているのを見て安心した。
「なぜ、若干十歳の旦那様が戦わなければならないのですか? こんな無理をさせてまで」
気がつけば、伍は涙をこぼしていた。
(泣いては駄目よ、伍。泣きたいのはわたくしじゃなくて、旦那様のほうなのに)
「伍様は、どこまでも坊っちゃんのことを考えてくださっているのですね。本当なら、年齢を偽られていたことを怒ってもよいでしょうに」
「怒るだなんて。こんなにも頑張っておられるお方の、何を怒ればよいのですか? ……けれど、わたくしは今、怒っています。旦那様にこんなにも無理を強いている、千代子様、あなた方に対してです」
「話さなければなりませんね。阿ノ九多羅家の、ここ十年間について。ですが――」
千代子が愛おしそうに、デウスの寝顔を見つめる。
「お話の続きは、下で行いましょう。坊っちゃんを起こすわけにはまいりませんから」
千代子の表情と言葉に、嘘はない――そのことを見て取った伍は、少しだけ怒りを鎮めた。
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