雨男 ✕ 雨女

 今日、私達は結婚します。
 そう、雨男と雨女の結婚式。
「雨が降れば地が固まるし、晴れれば二人の絆の証。
 どっちの天気だって気にすることじゃないよ。」
 ケンゴさんは、そうやって笑ってくれます。
 私もクヨクヨするのは辞めました。

 あるがままの姿を受け止め、自分達の心を回しながら、すべての事象を好転に持っていく。
 彼のもっとも得意とする事で、私が惹かれた彼の美点。

 バージンロードを父に手を引かれ、彼の下へ。
 五月雨の降る結婚式場は、穏やかな温もりと、しっとりとした空気で満たされています。
 永遠の愛を誓えば、雨音と同じ程に溢れかえる拍手の嵐。
 
 披露宴の席で、彼の挨拶を聞いていた時、巡り合った頃の話しを披露してくるのだけれど…。
「雨が降っても、ヤリが降っても付いていくわ。」
 私が茶目っ気イッパイの横槍を入れてあげれば
「ヤリだけは勘弁な。」
 私達の漫談に式場の誰もが爆笑してくれます。

 雨は降りしきります。
 でも、私達の絆は土砂崩れすること無く、それこそ『雨降って地固まる!』です。

 笑顔の絶えない温かい家庭。
 今の私達ならきっと叶えられる未来が、今日から始まります。