涼太の本命が気になったが、僕が何かを聞く前に、彼はボールをあった場所へ戻すと、校舎に向かって歩き出していた。
「コンビニに寄っていこうよ」
「直樹のおごり?」
「うん。お疲れ様ってことで」
「いいね、行こう」
僕達は学校を出て、コンビニへ向かった。寄り道は禁止されていたが、部活帰りにお腹が空いてコンビニで何かを買って食べながら帰る生徒は多い。
「やばっ、新商品が出てる」
僕は和梨味のアイスバーを手に取ると、涼太に声を掛けた。
「涼太、決まった?」
「うん。いつものアイスにした」
彼の手には、ソーダ味のアイスバーが握られていた。
「涼太は、そのアイス好きだよね」
「うん」
「待ってて。会計してくる」
「外で待ってる」
僕がレジに並ぶと、涼太は外に出て空を見ているみたいだった。
「お待たせ」
涼太にアイスバーを渡すと、彼は無言で歩き始めた。
「どこに行くの?」
「この先に公園があったでしょ。そこで食べよ」
「いいよ」
公園に着くと暑かったせいか、人はまばらだった。遊具に座ろうとしたが、金属部分が暑くて座れずに、僕達は立ったままアイスを食べていた。
「暑いね」
「うん。ソーダ味のアイス食べる?」
「いいの?」
「うん」
僕は食べていないアイスを差し出されて、一口かじった。
「美味しいね」
涼太は何気なく、そのまま僕の食べたアイスを食べていたが、その様子に何か違和感を感じた。
「どうしたの?」
「ううん。あっ、そうだ。僕のも食べてみる?」
僕がまだ食べていない和梨味のアイスバーを差し出すと、涼太は僕の差し出したアイスを食べていた。
(なんか、よく分かんないけどエロいな)
「美味しい?」
「うん。梨ソーダ味になるかと思ったら、なんか違った」
「え、ほんと?」
僕も梨味のアイスバーを食べてみたが、確かに梨ソーダの味にはならなかった……というより、ソーダ味のアイスを食べてから時間が経っているせいか、梨の味しかしなかった。
「なんか違う」
「でしょ?」
「でも美味しい」
「あのさ、直樹」
「なに?」
「アイス、もっててくれない? ちょっと、難しいから」
「いいけど……」
彼の言葉を不思議に思いながらも、僕は涼太からアイスを受け取っていた。涼太には、たまにこういうことがある。鞄から、何か取り出したいのだろうかと思っていると、涼太は僕の前に立って僕の頬を両手で覆うように手を添えると、僕にキスをした。
「ありがと」
キスをし終わった涼太は、僕の手からアイスを受け取ると再びアイスを食べていた。
「ええー?!」
軽くパニックになった僕は、アイスを取り落としそうになっていた。
「キス……今、キスした?」
「うん」
「……涼太って、僕のこと好きだったの?」
「知らないの、剣道部で涼太だけだったと思う」
男だけのむさくるしい剣道部で、僕達二人が話していると、周りの人が生暖かい視線を向けてきていたのは、そういうことだったのか……今になって、剣道部での謎が解明された。
「本当は大会で優勝してから、直樹に告白するつもりだったんだ。でも、負けちゃったし、なんだかカッコ悪いなって思って」
「涼太は、いつでもカッコいいよ」
「ありがと。それって、両想いってことでいい?」
「え? 涼太のことは好きだけど、そう言うんじゃなくて……」
僕が上手く言えずに言葉を濁していると、涼太は僕に抱きついていた。
「俺と付き合って欲しい。嫌になったら、すぐに別れていいから」
抱きしめられると彼の鼓動が聞こえてきた。涼太の早い鼓動を感じていたら、真剣に考えてみてもいいんじゃないかと思えてきた。
「いいよ。試しに付き合ってみるってことでよければ……」
涼太は、今まで見たことのない笑顔を浮かべて言った。
「ありがとう、大好き」
彼はそう言って、僕の頬にキスをした。
「コンビニに寄っていこうよ」
「直樹のおごり?」
「うん。お疲れ様ってことで」
「いいね、行こう」
僕達は学校を出て、コンビニへ向かった。寄り道は禁止されていたが、部活帰りにお腹が空いてコンビニで何かを買って食べながら帰る生徒は多い。
「やばっ、新商品が出てる」
僕は和梨味のアイスバーを手に取ると、涼太に声を掛けた。
「涼太、決まった?」
「うん。いつものアイスにした」
彼の手には、ソーダ味のアイスバーが握られていた。
「涼太は、そのアイス好きだよね」
「うん」
「待ってて。会計してくる」
「外で待ってる」
僕がレジに並ぶと、涼太は外に出て空を見ているみたいだった。
「お待たせ」
涼太にアイスバーを渡すと、彼は無言で歩き始めた。
「どこに行くの?」
「この先に公園があったでしょ。そこで食べよ」
「いいよ」
公園に着くと暑かったせいか、人はまばらだった。遊具に座ろうとしたが、金属部分が暑くて座れずに、僕達は立ったままアイスを食べていた。
「暑いね」
「うん。ソーダ味のアイス食べる?」
「いいの?」
「うん」
僕は食べていないアイスを差し出されて、一口かじった。
「美味しいね」
涼太は何気なく、そのまま僕の食べたアイスを食べていたが、その様子に何か違和感を感じた。
「どうしたの?」
「ううん。あっ、そうだ。僕のも食べてみる?」
僕がまだ食べていない和梨味のアイスバーを差し出すと、涼太は僕の差し出したアイスを食べていた。
(なんか、よく分かんないけどエロいな)
「美味しい?」
「うん。梨ソーダ味になるかと思ったら、なんか違った」
「え、ほんと?」
僕も梨味のアイスバーを食べてみたが、確かに梨ソーダの味にはならなかった……というより、ソーダ味のアイスを食べてから時間が経っているせいか、梨の味しかしなかった。
「なんか違う」
「でしょ?」
「でも美味しい」
「あのさ、直樹」
「なに?」
「アイス、もっててくれない? ちょっと、難しいから」
「いいけど……」
彼の言葉を不思議に思いながらも、僕は涼太からアイスを受け取っていた。涼太には、たまにこういうことがある。鞄から、何か取り出したいのだろうかと思っていると、涼太は僕の前に立って僕の頬を両手で覆うように手を添えると、僕にキスをした。
「ありがと」
キスをし終わった涼太は、僕の手からアイスを受け取ると再びアイスを食べていた。
「ええー?!」
軽くパニックになった僕は、アイスを取り落としそうになっていた。
「キス……今、キスした?」
「うん」
「……涼太って、僕のこと好きだったの?」
「知らないの、剣道部で涼太だけだったと思う」
男だけのむさくるしい剣道部で、僕達二人が話していると、周りの人が生暖かい視線を向けてきていたのは、そういうことだったのか……今になって、剣道部での謎が解明された。
「本当は大会で優勝してから、直樹に告白するつもりだったんだ。でも、負けちゃったし、なんだかカッコ悪いなって思って」
「涼太は、いつでもカッコいいよ」
「ありがと。それって、両想いってことでいい?」
「え? 涼太のことは好きだけど、そう言うんじゃなくて……」
僕が上手く言えずに言葉を濁していると、涼太は僕に抱きついていた。
「俺と付き合って欲しい。嫌になったら、すぐに別れていいから」
抱きしめられると彼の鼓動が聞こえてきた。涼太の早い鼓動を感じていたら、真剣に考えてみてもいいんじゃないかと思えてきた。
「いいよ。試しに付き合ってみるってことでよければ……」
涼太は、今まで見たことのない笑顔を浮かべて言った。
「ありがとう、大好き」
彼はそう言って、僕の頬にキスをした。



