【執筆中】オバケ怖くて夜トイレ行けないプロレスラー(つよい)【間に合うのか!?】

【今治タオルガチ勢】

「……ひ、平野、さんッ……だ、だいじょぶ、ですか……!?」
「元凶に心配されましてもね!」
「ッご……ごめ、ごめんなさい……っ」

 戦場剛力山は『本当に心から申し訳ない』という様子で深く頭を下げている……なんだよ、許さねぇぞ、絶対。

「ぁ……あの、おれ、平野さんとは……その……ともだ……ま、マンションの隣人として、たすけあって、いきたく……」
「へぇ~俺の腕はまさに『骨折り損』なワケですが」
「ほッ……ほねがおれる、ぎりぎり、まえ、で止めてます、し……その……き、きらわれたいわけ、では……むしろ、おれは……ッ」
 あ、泣く。こいつ、また泣く。
 はくはくと口を開閉しながら言葉にならない言葉を紡ぎ出そうとしている戦場剛力山の目のフチに溜まる雫を、こちらも言語化できない感情で俺はジッと見つめていた。
「ひっ、ひらの、さん、が、ッ……どっ、どうしてもッ、いや、なら……」
「……」
「っ……やむを、えず……」
「……~~ッ、ああもう!その子犬みたいな目ヤメロ!!!デカい図体と見合ってねーんだよ!!!感情と情緒がバグ起こすわ!!!」
 俺はハンケチ(今治産)で戦場剛力山の目元を乱暴に拭った。
「はっ、はひ……ッ!す、すみま」
「あのな!社畜リーマンワイこと俺は『すみません』は仕事で死ぬほど言ってんの!だから『すみません』より『ありがとう』って言われた方が嬉しいの!!!」
「あッ、ありがとう……ござ、マス」
「はい、どういたしまして!!!」

 戦場剛力山はデカい図体の中デカい手でハンケチ(今治産)を握りしめて申し訳なさそうにおずおずと進言した。
「ぁの……コレ……洗濯して、お返し……」
「あーいいよ。ソレ、あげる……俺の会社、今治から東京にタオルの販売とか流通のルート確保する事が業務だからさ……今治タオルは腐るほどあるの、会社に」
「はだざわり……ふわふわ」
「お世辞は結構」
「ほ、ほんとう、です……」
「うんまぁ?お前ごときに言われるまでもなく『今治タオル』は『日本の宝』すなわち『国宝』なワケだからさ『刀剣男子(とうけんおのこ)』だか何だか知らないが『今治タオル』も余裕でKyoto National Museumこと京都国立博物館に展示されるべき逸品だし過去『今治が日本の首都』になったこともないし令和の今も『今治が日本の首都』になっていない日本というちっぽけな島国は狂ってるし他国に淘汰されてもおかしくないワケよやっぱりこの東京一極集中地方弱体化を救うどんでん返しのカギは原作漫画IPが力を持ちすぎて漫画ゲーム小説アニメの各制作会社のパワーバランスが崩れている『ジャパニメーション』なんかじゃなく『今治タオル』なワケよねぇわかる?」
「………………ひ、平野さん、こわい……です」
「……ハッ。すまんすまん。初心者には荷が重かったな……行くか、トイレ」
「はい……」