きみに会うためのデスゲーム

 階段を上がり、3階廊下に出た。
 1組から教室が並んでいる。チラと一瞥しただけで、1組の教室が異常な状態であることがわかった。
 ぐちゃぐちゃに倒された机と椅子。
 ふと黒板横の、掃除用具入れのロッカーが目に留まった。弾痕だろうか、ロッカーには黒い穴が3つある。人間が立って入っていたら、ちょうど胸に当たる位置だ。そして床には、ロッカーから流れ出した血が円を描いていた。
「行こう、仁。見ないほうがいい」
 馨が俺の背を押した。
「うん……」
 2組も1組と同じような凄惨さで、見ないようにして通り過ぎた。
 でも次の3組は異質だった。さっさと通り過ぎようとした足が止まる。なんだ、ここは……乱れのない、整然と並んだ机。それが普通なのに、普通すぎるのが返って異様に感じられた。黒板に何か書いてある。吸い寄せられるようにして教室に入った。
 びっしりと名前が……おそらくクラス全員、38人分の名前だ。丸で囲まれていたり、横にクエスチョンマークがついていたりと、何か議論したような形跡がある。
 まさか、本当に……大島美奈の手紙に書かれていたことが、行われるのか……?
「行こう」
 馨が俺の腕を引く。4組を横目に見た。
 たったの5時間で終わった4組の教室は、一番悲惨だった。