「お前、本当にそんな顔で撮るのか?」
「いいから早く頼むぜ、おっちゃん!」
「…ったく、後悔するなよ?――はい、チーズ」
パシャ。
英雄アカデミーの屋上で、無事?にバッチをもらって――卒業する事が出来た、少年、剣崎勇樹は、英雄の証となる、英雄登録書の写真を撮影していた。
撮影には、撮影用の水晶玉があり、その水晶玉に魔力を込める事によって撮影する事が可能である。
撮影した物は、後から無地の紙や布に転写して、残すのだ。
~英雄アカデミーの教室内~
「デヘヘ…」
少年、勇樹が、椅子に座って、後ろ頭をかきながら照れる。
~英雄登録書~
名前=剣崎勇樹
プロフィール
趣味=いたずら
好きな物=美味しい食べ物なら何でも好き
生年月日=11月25日、射手座
年齢=12才
登録番号=100112
「うーん…」
ヘンリー国王が、少年、勇樹の英雄登録書を見ている。
しかし、他は普通?――だが、証明書の転写した絵に、勇樹の白塗りの変顔が描かれていた。
「なかなかいい顔が決まらなくてよ?――その顔になるまで4時間もかかっちまった!――いや、でもさ?でもさ?――男前なアートっぽく出来ただろ?――カッコいいだろ?」
「撮り直し」
「そんな!?」
「………撮り直し」
「そんな事、言うなよ?」
「……………」
「……………」
しばらく無言のまま、勇樹とヘンリー国王のにらめっこが続く。
「ぐぬぬ…食らえ、セクシーキッス!」
ヘンリー国王の前に、幻影魔法で妖艶な女性が現れて「国王様~」と言って投げキッスを放つ。
「ん?――どわぁぁぁ!?」
ヘンリー国王が驚いて、転んでしまった。
「ああ…」
勇樹が困惑している。
すると、教室の外から物音が聞こえて、入口付近からこちらを見詰める視線がある。
「セクシーキッスとは、まったくとんでもない魔法を使いおって」
ヘンリー国王が、座り直して、自分自身の鼻から出た鼻血を布で拭いている。
「テヘヘ」
「ところで勇樹よ?――英雄のバッチはどうした?」
「説明会の時まで付けないんだよ、傷付いたり、汚すと悪いから…」
勇樹の胸には、英雄のバッチは付いていない。
英雄のバッチは、英雄として、英雄アカデミーを卒業した子供たちが、全員もらう事が出来る物。
勇樹は、大切な物だからこそ、特別な日までとって置きたいのだ。
「まあ、それはともかく、この英雄登録書は、英雄都市でも重要な物で、お前にとっても大切な書類なんじゃぞ?――なのに、なんじゃこの顔は?」
「だって、俺、そういうのはよく分かねぇんだもん!」
ヘンリー国王が、勇樹の英雄登録書の撮影された、白塗り変顔を見て。
勇樹が、後ろ頭をかきながら、そう話す。
教室の外の入口付近から、杖を構える人影が。
扉を勢い良く開いて、入って来た。
「じいさん!――今日こそ勝負だぜ!」
扉から幼い男の子入って来るなり、いきなり杖を構えて、初級の攻撃魔法の火球のファイヤーボールを、ヘンリー国王に向かって放とうとして、その場で転ぶ。
床に顔面強打。
「……………」
「いってぇ~!」
痛そうに顔を抑えて、転げ回る。
勇樹が、無言で男の子の様子を見る。
「(ふー、次から次へと…)」
ヘンリー国王が、やれやれという顔をしながら様子を見ている。
そこへ、大人の男が教室の外から、大慌てで入って来た。
「な!?」
「くそー、そういうトラップか?」
「え?え?え?――大丈夫でございますか、殿下?――ちなみにどこにもトラップはありません」
「(ん?――何だコイツ!?)」
幼い男の子が顔を抑えながら、罠でもあるのかと言っている。
それを、冷静に、男の子の心配をしながらも報告して、メガネを直す。
勇樹が、困惑気味に男の子の様子を見ている。
「ん?」
「(こ、コイツは確か…、フッ、黒竜のガキか?――私の苦手な落ちこぼれだ!)」
「そうか、貴様がなんかしたんだな?」
入って来た男は、メガネを直しながら、勇樹を見ている。
幼い男の子が、立ち上がるなり、勇樹にずんずんと迫って、勇樹を指さしながら、文句を言う。
「ッ!?」
「お前が一人で転けたんだろうがー!」
勇樹が、その幼い男の子の服を掴んで、そのまま喧嘩へと展開する。
「コラー!!――その手を離さないか!――そのお方は、ヘンリー国王陛下のお孫さんだぞ?」
「ん?――」
メガネをかけた男にそう言われ、改めて、手で掴んでいる幼い男の子を見る。
「(国王の孫って、分かったとたん、これだもんな――へっ、コイツもメガネ野郎やみんなと同じに決まっているんだ!)」
「どうした?――殴れるもんなら殴ってみろ!――どうせ、お前も国王の孫相手じゃあ手出しも…」
男の子が、勇樹を挑発するように、あおって来た。
「んなこた知るかー!!――このボケナスー!」
男の子の挑発にも屈せず、勇樹は、勢い良く男の子の頭にゲンコツをおみまいする。
男の子は、その場に崩れ落ちた。
「ぐわっ!?」
「(コイツ……)」
「な、なにぃ~!?」
「ふー、やれやれ…」
メガネをかけた男は、驚き戸惑っている。
ヘンリー国王は、そっぽを向いて、知らぬ存ぜぬを決め込んでいる。
「いいから早く頼むぜ、おっちゃん!」
「…ったく、後悔するなよ?――はい、チーズ」
パシャ。
英雄アカデミーの屋上で、無事?にバッチをもらって――卒業する事が出来た、少年、剣崎勇樹は、英雄の証となる、英雄登録書の写真を撮影していた。
撮影には、撮影用の水晶玉があり、その水晶玉に魔力を込める事によって撮影する事が可能である。
撮影した物は、後から無地の紙や布に転写して、残すのだ。
~英雄アカデミーの教室内~
「デヘヘ…」
少年、勇樹が、椅子に座って、後ろ頭をかきながら照れる。
~英雄登録書~
名前=剣崎勇樹
プロフィール
趣味=いたずら
好きな物=美味しい食べ物なら何でも好き
生年月日=11月25日、射手座
年齢=12才
登録番号=100112
「うーん…」
ヘンリー国王が、少年、勇樹の英雄登録書を見ている。
しかし、他は普通?――だが、証明書の転写した絵に、勇樹の白塗りの変顔が描かれていた。
「なかなかいい顔が決まらなくてよ?――その顔になるまで4時間もかかっちまった!――いや、でもさ?でもさ?――男前なアートっぽく出来ただろ?――カッコいいだろ?」
「撮り直し」
「そんな!?」
「………撮り直し」
「そんな事、言うなよ?」
「……………」
「……………」
しばらく無言のまま、勇樹とヘンリー国王のにらめっこが続く。
「ぐぬぬ…食らえ、セクシーキッス!」
ヘンリー国王の前に、幻影魔法で妖艶な女性が現れて「国王様~」と言って投げキッスを放つ。
「ん?――どわぁぁぁ!?」
ヘンリー国王が驚いて、転んでしまった。
「ああ…」
勇樹が困惑している。
すると、教室の外から物音が聞こえて、入口付近からこちらを見詰める視線がある。
「セクシーキッスとは、まったくとんでもない魔法を使いおって」
ヘンリー国王が、座り直して、自分自身の鼻から出た鼻血を布で拭いている。
「テヘヘ」
「ところで勇樹よ?――英雄のバッチはどうした?」
「説明会の時まで付けないんだよ、傷付いたり、汚すと悪いから…」
勇樹の胸には、英雄のバッチは付いていない。
英雄のバッチは、英雄として、英雄アカデミーを卒業した子供たちが、全員もらう事が出来る物。
勇樹は、大切な物だからこそ、特別な日までとって置きたいのだ。
「まあ、それはともかく、この英雄登録書は、英雄都市でも重要な物で、お前にとっても大切な書類なんじゃぞ?――なのに、なんじゃこの顔は?」
「だって、俺、そういうのはよく分かねぇんだもん!」
ヘンリー国王が、勇樹の英雄登録書の撮影された、白塗り変顔を見て。
勇樹が、後ろ頭をかきながら、そう話す。
教室の外の入口付近から、杖を構える人影が。
扉を勢い良く開いて、入って来た。
「じいさん!――今日こそ勝負だぜ!」
扉から幼い男の子入って来るなり、いきなり杖を構えて、初級の攻撃魔法の火球のファイヤーボールを、ヘンリー国王に向かって放とうとして、その場で転ぶ。
床に顔面強打。
「……………」
「いってぇ~!」
痛そうに顔を抑えて、転げ回る。
勇樹が、無言で男の子の様子を見る。
「(ふー、次から次へと…)」
ヘンリー国王が、やれやれという顔をしながら様子を見ている。
そこへ、大人の男が教室の外から、大慌てで入って来た。
「な!?」
「くそー、そういうトラップか?」
「え?え?え?――大丈夫でございますか、殿下?――ちなみにどこにもトラップはありません」
「(ん?――何だコイツ!?)」
幼い男の子が顔を抑えながら、罠でもあるのかと言っている。
それを、冷静に、男の子の心配をしながらも報告して、メガネを直す。
勇樹が、困惑気味に男の子の様子を見ている。
「ん?」
「(こ、コイツは確か…、フッ、黒竜のガキか?――私の苦手な落ちこぼれだ!)」
「そうか、貴様がなんかしたんだな?」
入って来た男は、メガネを直しながら、勇樹を見ている。
幼い男の子が、立ち上がるなり、勇樹にずんずんと迫って、勇樹を指さしながら、文句を言う。
「ッ!?」
「お前が一人で転けたんだろうがー!」
勇樹が、その幼い男の子の服を掴んで、そのまま喧嘩へと展開する。
「コラー!!――その手を離さないか!――そのお方は、ヘンリー国王陛下のお孫さんだぞ?」
「ん?――」
メガネをかけた男にそう言われ、改めて、手で掴んでいる幼い男の子を見る。
「(国王の孫って、分かったとたん、これだもんな――へっ、コイツもメガネ野郎やみんなと同じに決まっているんだ!)」
「どうした?――殴れるもんなら殴ってみろ!――どうせ、お前も国王の孫相手じゃあ手出しも…」
男の子が、勇樹を挑発するように、あおって来た。
「んなこた知るかー!!――このボケナスー!」
男の子の挑発にも屈せず、勇樹は、勢い良く男の子の頭にゲンコツをおみまいする。
男の子は、その場に崩れ落ちた。
「ぐわっ!?」
「(コイツ……)」
「な、なにぃ~!?」
「ふー、やれやれ…」
メガネをかけた男は、驚き戸惑っている。
ヘンリー国王は、そっぽを向いて、知らぬ存ぜぬを決め込んでいる。

