誘われて事故物件に暮らしはじめました。

翌日。
トモが昨日の出来事をアキトに連絡すると、午後からアキトが101号室にやってきた。
「へぇ、それじゃここって本物だったんだな」
話を聞くうちにアキトの頬は紅潮していき、嬉しそうな表情に変わって行く。
「ほんまビビったで。鏡の中から黒い手が伸びてきて、レンの腕を掴んでんねんから」
無事でよかったけど。
と、付け足してトモは大きくため息を吐き出した。
「レンくん右腕を見せてくれる?」
アキトに言われて僕は半袖シャツの右腕をテーブルの上に置いた。
昨日掴まれた箇所は少しだけアザになって残っている。
「これ、撮影していい!?」
アキトが食い気味に聞いてくるので僕は頷いた。