誘われて事故物件に暮らしはじめました。

その瞬間、なぜだか緊張がスッと溶けていくのを感じた。
「そんなに緊張せんでもええって。オレらの視聴者みんな優しいから、妙なコメント書かれることも滅多にないねんから」
「そ、そうなんだ」
「それにレンはイケメンやから、今頃画面の向こうでキャアキャア騒いでるはず」
トモはそう言いながらスマホを操作してコメントを表示させた。
下から上へと次々に流れていくコメントに目をやると、トモが言った通りおおよそ好意的なものが閉めていた。
それを見てようやく呼吸が穏やかになっていく。
「ひとまず、動画デビューおめでとさん!」
明るい声でトモに言われて僕は曖昧な表情で頷くしかなかったのだった。