誘われて事故物件に暮らしはじめました。

「オレ? ないない。いーっさいない。それに霊感あるヤツがおったらこうしてレンに頼んだりせぇへんって」
それもそうか。
「じゃ、俺たちはここまでだから。なにかあったら連絡ちょうだいね?」
僕とトモが会話をしている間にアキトたちは玄関を出て行ってしまった。
「あ、ちょっと待ってまだ――!!」
引き留める言葉を聞かずに無情にもドアが閉められた。
「さて、これから基本はふたりきりやから、あらためてよろしくなぁ」
トモが右手を差し出してくる。
「で、でも僕……」
「ほら、カメラもう回ってんねんから。挨拶くらいちゃんとしとかんと」
トモがリビングのカメラへ視線を向ける。