誘われて事故物件に暮らしはじめました。

だいたい、あの赤ん坊はトモにも見えていなかったから画面には映らないのだろうなという予感はしていた。
「なんでオレには見えへんかったんやろ」
「あの赤ん坊はただ安心できる場所を求めていただけだからじゃないかな? 存在をアピールすることには無頓着だったのかも」
「なるほど。そういうことかぁ」
適当な説明だったけれど、トモはなんとなく納得したみたいだ。
大きな霊が消えたとはいえ、101号室には元々入り浸っている霊がまだいる。
それはやっぱり毎日のように電気を点滅させたり、風呂場の鏡に映ったりして僕たちを驚かせてきていた。