誘われて事故物件に暮らしはじめました。

グプッと嫌な音が響き、トモが顔をしかめて口をおおった。
「なんや、急に吐き気が」
「赤ちゃんのせいだ。どうにかしなきゃ」
そうだ、父親に連絡して助言を貰おう。
それからお寺にも電話してもらって、ここへ来てもらえばいい!
そう決めてリビングへ向かおうとした僕の手を、トモが掴んで引き留めた。
「トモ、もう少し頑張って。僕は助けを呼ぶから」
「そんなん、せんでええ」
「え?」
僕は驚いてトモを見つめる。
トモは真っ青な顔をしているけれど、その目は本気そのものだった。
「こんなん、自業自得やから、助けんでええ」
「なに、言ってんだよ!」
思わず怒鳴ってしまった。