誘われて事故物件に暮らしはじめました。

「トモ……?」
「そや。レン、なにしてんねん」
トモがうっすらを目を開けている。
額に大粒の汗を滲ませて苦しそうに呼吸をしながら、だけどしっかりとその目は僕を見ていた。
「トモ、大丈夫なのか!?」
すぐに駆け寄って両手でトモの手を握り締める。
この数日ですっかり細くなってしまったように感じられてまた涙が滲んできた。
「オレなら、平気や。それよりレン、なにもない空間に手ぇ差し出して、なにしててん」
ゆっくりだけれどちゃんと言葉になっている。
本当に久しぶりにトモと会話しているようで、嬉し敷くて仕方ない。
「トモの方こそ……こんな大きな赤ん坊連れて、どうしたのさ」