誘われて事故物件に暮らしはじめました。

けれどその日から少しだけ彼女に変化があった。
僕がグラウンドを避けて登校していると、彼女が視線を送ってくるのだ。
僕が移動すれば彼女も首だけ動かして僕を追いかける。
昇降口までやってくると彼女の首は180度後ろに来てしまうので、怖くて僕は振り向くことができなかった。
『なぁ、まだいるのか?』
僕に話しかけてきて以来、栄次郎はときどき僕にそう質問してくるようになった。
そのたびに僕は『いるよ』と答えて栄次郎は『そっか』とだけ言った。
彼女と話ができないことがわかったから、それ以上の質問はしてこないみたいだった。
そしてついに事件が起こった。