誘われて事故物件に暮らしはじめました。

いつもグラウンドを突っ切らずに登校している僕を見て、クラスメートたちが『どうして?』と質問してきたので、その答えだった。
『幽霊なんているわけねぇだろ』
洋平が栄次郎の後ろでケラケラと笑う。
『いるよ。今日もそこに』
僕は彼女に視線を向けることなく言い切った。
小学校時代までは僕の霊感を信じてくれる友達が沢山いた。
けれど中学生になってからは僕の霊感は突如として嘘つきの象徴となってしまっていた。
それでもこのころはまだ自分は嘘をついていないと主張していた。
事実なのだから、それを曲げることが嫌だったんだ。
『どこに?』
栄次郎に言われて視線を向けないまま、グラウンドの中央を指さした。