誘われて事故物件に暮らしはじめました。

トモはまだ寝室で眠っているのでひとりぶんお朝食を準備してリビングへ移動した。
少しだけ焼いた食パンをかじりながらテレビニュースを垂れ流す。
連日の猛暑日で救急搬送される人が続出していることや、海面温度が高いことで海の魚に異変が起こっていることを告げている。
それに比べればこの部屋は快適だった。
冷房は随時付けっぱなしにしていて適温が保たれている。
霊感のない人ならこの部屋から一歩も出たくなくなるだろうと思うほど、快適だった。
牛乳で口の中のパンを流し込んだところで、背中に寒気を感じた。
テレビから音が消えて電気が点滅し始める。
心臓が早鐘を打ち、呼吸が乱れる。