誘われて事故物件に暮らしはじめました。

本当になんのための霊感なのかさっぱりわからない。
「僕の話はもういいから、トモの話を聞かせてよ」
「オレ? オレは単なる貧乏苦学生や」
トモはそう言って大きな声を上げて笑った。
「有名動画配信者のくせに、なにが貧乏苦学生だよ」
チャンネルの登録者数は60万人を超えているというから、そこそこの広告収入になっているはずだ。
どれくらい収入になるのかわからないけれど、貧乏ではなさそうだった。
トモはそれもハハッと笑って見せただけだった。
「今日はええ絵が撮れたと思うわ。ありがとうなレン」
肩を組んでそう言われるとなんだか少しだけ照れくさい。
こんな僕でも動画の役に立てたのなら本望だ。