誘われて事故物件に暮らしはじめました。

右手首を掴まれて引き寄せられると、そのままトモの腕の中にスッポリをおさまってしまう。
咄嗟に逃れようと思ったけれど、今更なことに気が付いて身を委ねることにした。
「うん、もう平気」
「よかったぁ。昨日は生配信見ながらどうしよーってめっちゃ焦ったんやから」
「それはごめん」
霊がいると知っていながらなんの対処もできなかった僕の責任でもある。
とはいえ、そもそも僕に霊をどうこうするような力はないのだけれど。
「謝るのはこっちのほうや。レンが超霊感体質ってわかっとったのにひとりにしてしもぉた」
「動画撮影だったんだから、仕方ないでしょう」
「でも、レンの身になにかあったらオレのせいやからなぁ」