午前0時、きみだけが知っている

進級してクラス替えがあり、この二年D組に所属となった。

一年の時もそれなりににぎやかだったけれど、今年の方が更にそれを上回っているかもしれない。

始業式のホームルームですぐに連絡先を交換し合って、その日のうちにクラスのグループチャットができあがった。

その日以来、毎日誰かが何かしらそのグルチャに投稿する。

連絡事項とかさっきのような課題の締め切り日とか雑談から重要事項まで飛び交うから、ログを追うのが大変。

でも会話を逃せば、次の日にクラスの輪に入れなくなるかもしれないから、飛ばし読みだけど必死で追っている。

グルチャで発言しているのは、クラスでも中心的存在の人たちばかり。

私は浮かないように、最低限の意見や返事、スタンプを押すくらい。

ちなみに、瀬崎君はグルチャに入っているみたいだけど、スタンプは押さないし反応すらしない。

不思議と孤立をしているようには見えないから、男子と女子じゃ感覚が違うのかなって思ってしまう。

私はグルチャを開いて、取りこぼしがないかログを追った。


『今年の女子バスケ部、新入生の入部希望が多いらしいよ』

『うらやましい。軽音部にも来ないかなー』

『サッカー部のマネージャー希望が多いのに、二人しか選べないの困る!』

『野球部も同じ』

『マネージャーってどういう基準で誰が選んでるの?』

『くじ引きとかジャンケンじゃないよね?』

『それ、俺らも聞いた事ない。気付いたら決まってる感じ』


新入生歓迎会で部活紹介があったためか、どの部も仮入部が始まっていて、盛り上がっているようだった。

特にクラス内に投げかけるような話題が見当たらなかったので、アプリをそっと閉じる。

その時、チャイムが鳴り響き、先生が教室に入ってきた。

同時にガタガタとクラス内が自分の席へと戻る。

こんな風に、私の一日は始まる。

いつものように担任の梶原先生が出席をとった後、連絡事項を伝えて、朝のホームルームが終わった。