「おつかれ! 頑張ったねえ」
ステージ裏へはけると、感激した様子の高原さんから迎え入れられた。
「ありがとうございます。なんとかなりました」
「偉すぎ! あんな会長の無茶振りによく耐えた」
ほんとに、と笹森くんも横で頷く。
「喋れたのもすごい」
恥ずかしくなり、横の片平さんへと目を逸らすと涙を浮かべていて驚いた。
「西園会長にあんな台詞を言わせるなんて、撮影禁止じゃなかったら永久保存ものだった……」
「ほんとだよ。ステージのうえで花束を渡しながらの告白……ドラマのヒーローみたいだった」
うっとりとした高原さんと少し切なげな片平さんを見てため息が出てしまう。不安は的中していたようだ。ばっちり勘違いされている。
「違うんです。あれは『エン旋』のワンシーンで──」
「それにしてもマホロとユージーンって萌えるね。アニメでもカップルなんでしょ?」
僕の説明の口を挟んで、高原さんがスマホの画面を見せてきた。マホロとユージーンが恋人モードで並んでいる有名なイラストだ。
「……そうですけど、僕らは──」
「調べたら面白そうだし、見てみたいと思ったんだけど、どこから見たらいいの? たくさんあってわかんない」
「あ……えっと、最新のだけでも──」
「ユージーンとマホロを愛でたいなら一作目から見たほうがいいよ」
今度は僕の声にかぶせてきたのは片平さんだった。
「そうなの? でも二人とも最新のシリーズにも出てるじゃん?」
「出てるけど、すでに恋人になってるから、焦れキュンが見たいんなら絶対に一作目。二作目で結ばれるんだけど、それまでがかなり萌える」
「がち? 焦れキュン見たい!」
「雑談なら後にしろ。まだ会は続いているだろ」
女子の圧に負けてまったく割り込めないでいたら、西園がぴしゃりと二人を止めてくれた。
「あ、ユージーン! おつかれ。めっちゃよかったよ」
「それは結構。だけど司会がこんなところで油売ってんな。校長の話は長いけど、スタンバイしてなきゃだめだろ。俺らも早く着替えたいし。ほら、出ていけって」
西園はなぜか苛立った様子で、追い払うみたいにして高原さんたちを部屋から出してしまった。
「……俺がいの一番に真穂路を労いたかったのに、先越された……」
西園はふてくされたみたいな顔で言った。不満げだったのはそれが理由? らしくないような、相変わらずのような。どちらにせよ反応に困ってしまう。
「あの……ありがとうございました。西園会長が色々とアドバイス……なのかわかりませんが、緊張を解してくれたお陰で、なんとか恥をかかずにすみました」
「ほんと頑張ったな。楽しかった?」
苛立ちは一転、いつものにやっとした笑みで訊かれてほっとした。
恥ずかしさで死ねる思いだった、と言ってやりたいところだけど、まずは本音を伝えたい。
「……はい。楽しかったです」
「よかった。じゃ、二人になれたことだし、さっそく最後の壁もぶち破ろう」
西園は両手を広げてにやーっと口の端を吊り上げた。嫌な予感がする。
「……なんの話ですか?」
「俺の胸に飛び込んで」
やはりだ。なぜ僕をからかってばかりいるのか、いつものことながら目的がさっぱりわからない。
「なんでですか」
「全部俺の言うとおりだっただろ? ほんとは真穂路にコスなんてして欲しくなかったのに、それでも耐えたんだから」
「ちょっと待ってください。あんなに拒否していた僕に無理やりコスをさせたのは西園会長じゃないですか」
「それは意地っぱりの真穂路を動かすためだから。真穂路の願いを叶えるため仕方なく涙を飲んで……」
西園は目元を手で覆い、へたな泣き真似をし始めた。
「僕の願いじゃない! 西園会長のでしょう?」
「まだそんなこと言ってんの? じゃあ、なにもかも俺のせいで真穂路は無理やり付き合わされたってこと?」
「えっ?」
「副会長としての責任だけで、真穂路は嫌々だったんだ?」
「それは……」
嫌々だなんて、そこまで言い切ってしまうのは度が過ぎる。
今日は結果として楽しかった。自分の意思で決めたことだし、強制されたわけじゃない。西園はむしろ緊張を解してくれた。というより、背中を押してくれたとも言えるかもしれない。
考えてみれば、僕がコスプレをしようって決めたのも同じだ。西園のユージーンを見たのはきっかけにしか過ぎなかった。ユージーンがいるならマホロもって僕自身が見てみたくなったからだ。西園が喜んでくれると思ったから。笑顔が見たくて自ら袖を通した。
真穂路と名付けられた僕は、顔立ちのほうもどことなく似た感じに成長した。両親は幼い僕に白いシャツを着せては写真をたくさん撮り、「マホロみたい」と言って無邪気に喜んでいた。僕にとってもそれは、とても嬉しいことだった。
僕は昔、マホロであることを喜んでいた。
それを今日ステージのうえで思い出した。たくさんの人が僕をマホロとして見て、まるで両親のように喜び、感心してくれたことで嬉しいという気持ちが蘇ってきた。
『ほんとの真穂路はマホロ推しで、コスすることも嫌いじゃない』
──西園の言うとおりだ。
僕はマホロになりたかった。
本当は真穂路である自分が誇らしくて、自慢して回りたかった。だからバカにされてショックだった。隠していたのは、本音をさらけ出して傷つくのが怖かったからだ。
『でももう何を言われても俺が百倍肯定してやるから、本当の気持ちは押し殺すな。これからは堂々としてればいい』
西園のあの言葉があったから、僕は堂々と舞台に立つことができた。
西園のお陰だ。せいじゃない。すべてを見透かしてしまう西園が、僕の本当の願いを叶えようとしてくれたからだ。
「嫌々ではありません。コスをして楽しかったですし……嬉しかったです」
「うん。じゃあ、ぼっちが嫌だったってのも、それも認める?」
「……それも、はい。……本当は寂しかったです」
「マホロ推しだったってことも?」
「はい。西園会長が指摘してくれなければ、僕自身気づかなかったかもしれません。ずっと思い込もうとしていて……」
「だったら、後は俺のことだけだな」
にやりとして言われ、一瞬なんのことかわからなかった。が、すぐに思い当たって頭と頬がかーっと熱くなる。
「胸には飛び込みません! ってユージーンのあれ、なんてことしてくれたんですか? ただでさえ誤解されてるのに悪化させるなんて」
「ものまねしろって言うからしただけだ」
「だからってあのシーンじゃなくてもいいじゃないですか」
「でも、俺の本音でもあるし」
「はあっ?」
「俺が好きなのはマホロじゃなくて真穂路。お気に入りなんかじゃない。がちで惚れてる。俺だけのものにしたい……って、さすがにわかってただろ?」
「……なに言って……冗談はやめてください」
西園はいつもふざけて冗談交じりで、僕をからかってばかりだ。だからこれもそのひとつ。であるはずが、いつの間にか西園は見たこともないくらい真剣な顔つきになっている。
「振ってもいいよ。覚悟はしてるから。だけど知らない振りするのはもうやめて欲しい」
「振りなんか……」
いや、本当は薄々感づいていた。西園の態度は僕をバカにしているわけじゃないってわかっていた。でも、信じられなかった。ぼっちの僕を人気者の西園が好きになるなんて、どうやっても考えられなかった。どこにそんな要素がある? エンオタ仲間だったとしても、推しに似ていたとしても、あり得ることだとは思えなかった。
「……ストレートに言えなかった俺も悪いけど、いつも全力で拒否られてさすがに凹むし、冗談にしなきゃ無理だろ」
西園は苦笑の顔で言うと、さっと仮面を被ったみたいにいつもの笑みを浮かべた。この顔のせいだ。いつもにやにやとして、なんでも見透かしているかのごとく余裕たっぷりで、いつ「冗談だから」なんて言い出しかねないから、僕は常に身構えていた。
「でも今日で真穂路を独占できなくなった。これから俺の知らないやつとも喋るようになって、真穂路の魅力が知られるようになる。もう、誰に取られてもおかしくないから……」
西園の声が震えている。笑みはいつもと同じだけど、よく見ると声だけじゃなく手も震えて見える。笑顔は仮面と形容してしまうくらい硬直していて、簡単に剥がしてしまえそうだ。まるで、怖くて不安でいまにも逃げ出したいのをなんとか堪えて、せいいっぱい取り繕っているかのように見えてならない。
まるで、僕と同じように──
「胸に飛び込むのは無理です。西園会長のほうから来てください」
「えっ?」
「いきなり自分からは、恥ずかしくて──」
言い終わらないうちに、僕は西園の腕のなかにいた。
「これって、つまり真穂路も俺を好きってこと?」
「……西園会長は、僕のことを全部お見通しじゃないですか」
「でも、絶対って言い切れないし」
何度も抱きしめられているのに、初めてのような感じがした。自信満々ないつもとは違う遠慮がちな手つきで、西園の不安がありありと伝わってくる。僕が敬語で武装して、本音を押し殺して、なにもかも本気で受け取ろうとしていなかったのと同じ。西園も本当は不安でいっぱいだったんだ。
「言い切ってください。西園会長は僕より僕のことをわかってるんですから」
「じゃあ、いま俺がしたいって思ってること、真穂路もしたいって考えてる?」
「なんですか?」
「……特別な存在っていう証明」
西園は僕の身体を少し離すと優しく微笑み、まさしく僕が望んでいたとおりのことをしてくれた。
それはお気に入りなんて程度の相手には絶対にしない。特別な存在だって烙印を押されたみたいな感触だった。
ステージ裏へはけると、感激した様子の高原さんから迎え入れられた。
「ありがとうございます。なんとかなりました」
「偉すぎ! あんな会長の無茶振りによく耐えた」
ほんとに、と笹森くんも横で頷く。
「喋れたのもすごい」
恥ずかしくなり、横の片平さんへと目を逸らすと涙を浮かべていて驚いた。
「西園会長にあんな台詞を言わせるなんて、撮影禁止じゃなかったら永久保存ものだった……」
「ほんとだよ。ステージのうえで花束を渡しながらの告白……ドラマのヒーローみたいだった」
うっとりとした高原さんと少し切なげな片平さんを見てため息が出てしまう。不安は的中していたようだ。ばっちり勘違いされている。
「違うんです。あれは『エン旋』のワンシーンで──」
「それにしてもマホロとユージーンって萌えるね。アニメでもカップルなんでしょ?」
僕の説明の口を挟んで、高原さんがスマホの画面を見せてきた。マホロとユージーンが恋人モードで並んでいる有名なイラストだ。
「……そうですけど、僕らは──」
「調べたら面白そうだし、見てみたいと思ったんだけど、どこから見たらいいの? たくさんあってわかんない」
「あ……えっと、最新のだけでも──」
「ユージーンとマホロを愛でたいなら一作目から見たほうがいいよ」
今度は僕の声にかぶせてきたのは片平さんだった。
「そうなの? でも二人とも最新のシリーズにも出てるじゃん?」
「出てるけど、すでに恋人になってるから、焦れキュンが見たいんなら絶対に一作目。二作目で結ばれるんだけど、それまでがかなり萌える」
「がち? 焦れキュン見たい!」
「雑談なら後にしろ。まだ会は続いているだろ」
女子の圧に負けてまったく割り込めないでいたら、西園がぴしゃりと二人を止めてくれた。
「あ、ユージーン! おつかれ。めっちゃよかったよ」
「それは結構。だけど司会がこんなところで油売ってんな。校長の話は長いけど、スタンバイしてなきゃだめだろ。俺らも早く着替えたいし。ほら、出ていけって」
西園はなぜか苛立った様子で、追い払うみたいにして高原さんたちを部屋から出してしまった。
「……俺がいの一番に真穂路を労いたかったのに、先越された……」
西園はふてくされたみたいな顔で言った。不満げだったのはそれが理由? らしくないような、相変わらずのような。どちらにせよ反応に困ってしまう。
「あの……ありがとうございました。西園会長が色々とアドバイス……なのかわかりませんが、緊張を解してくれたお陰で、なんとか恥をかかずにすみました」
「ほんと頑張ったな。楽しかった?」
苛立ちは一転、いつものにやっとした笑みで訊かれてほっとした。
恥ずかしさで死ねる思いだった、と言ってやりたいところだけど、まずは本音を伝えたい。
「……はい。楽しかったです」
「よかった。じゃ、二人になれたことだし、さっそく最後の壁もぶち破ろう」
西園は両手を広げてにやーっと口の端を吊り上げた。嫌な予感がする。
「……なんの話ですか?」
「俺の胸に飛び込んで」
やはりだ。なぜ僕をからかってばかりいるのか、いつものことながら目的がさっぱりわからない。
「なんでですか」
「全部俺の言うとおりだっただろ? ほんとは真穂路にコスなんてして欲しくなかったのに、それでも耐えたんだから」
「ちょっと待ってください。あんなに拒否していた僕に無理やりコスをさせたのは西園会長じゃないですか」
「それは意地っぱりの真穂路を動かすためだから。真穂路の願いを叶えるため仕方なく涙を飲んで……」
西園は目元を手で覆い、へたな泣き真似をし始めた。
「僕の願いじゃない! 西園会長のでしょう?」
「まだそんなこと言ってんの? じゃあ、なにもかも俺のせいで真穂路は無理やり付き合わされたってこと?」
「えっ?」
「副会長としての責任だけで、真穂路は嫌々だったんだ?」
「それは……」
嫌々だなんて、そこまで言い切ってしまうのは度が過ぎる。
今日は結果として楽しかった。自分の意思で決めたことだし、強制されたわけじゃない。西園はむしろ緊張を解してくれた。というより、背中を押してくれたとも言えるかもしれない。
考えてみれば、僕がコスプレをしようって決めたのも同じだ。西園のユージーンを見たのはきっかけにしか過ぎなかった。ユージーンがいるならマホロもって僕自身が見てみたくなったからだ。西園が喜んでくれると思ったから。笑顔が見たくて自ら袖を通した。
真穂路と名付けられた僕は、顔立ちのほうもどことなく似た感じに成長した。両親は幼い僕に白いシャツを着せては写真をたくさん撮り、「マホロみたい」と言って無邪気に喜んでいた。僕にとってもそれは、とても嬉しいことだった。
僕は昔、マホロであることを喜んでいた。
それを今日ステージのうえで思い出した。たくさんの人が僕をマホロとして見て、まるで両親のように喜び、感心してくれたことで嬉しいという気持ちが蘇ってきた。
『ほんとの真穂路はマホロ推しで、コスすることも嫌いじゃない』
──西園の言うとおりだ。
僕はマホロになりたかった。
本当は真穂路である自分が誇らしくて、自慢して回りたかった。だからバカにされてショックだった。隠していたのは、本音をさらけ出して傷つくのが怖かったからだ。
『でももう何を言われても俺が百倍肯定してやるから、本当の気持ちは押し殺すな。これからは堂々としてればいい』
西園のあの言葉があったから、僕は堂々と舞台に立つことができた。
西園のお陰だ。せいじゃない。すべてを見透かしてしまう西園が、僕の本当の願いを叶えようとしてくれたからだ。
「嫌々ではありません。コスをして楽しかったですし……嬉しかったです」
「うん。じゃあ、ぼっちが嫌だったってのも、それも認める?」
「……それも、はい。……本当は寂しかったです」
「マホロ推しだったってことも?」
「はい。西園会長が指摘してくれなければ、僕自身気づかなかったかもしれません。ずっと思い込もうとしていて……」
「だったら、後は俺のことだけだな」
にやりとして言われ、一瞬なんのことかわからなかった。が、すぐに思い当たって頭と頬がかーっと熱くなる。
「胸には飛び込みません! ってユージーンのあれ、なんてことしてくれたんですか? ただでさえ誤解されてるのに悪化させるなんて」
「ものまねしろって言うからしただけだ」
「だからってあのシーンじゃなくてもいいじゃないですか」
「でも、俺の本音でもあるし」
「はあっ?」
「俺が好きなのはマホロじゃなくて真穂路。お気に入りなんかじゃない。がちで惚れてる。俺だけのものにしたい……って、さすがにわかってただろ?」
「……なに言って……冗談はやめてください」
西園はいつもふざけて冗談交じりで、僕をからかってばかりだ。だからこれもそのひとつ。であるはずが、いつの間にか西園は見たこともないくらい真剣な顔つきになっている。
「振ってもいいよ。覚悟はしてるから。だけど知らない振りするのはもうやめて欲しい」
「振りなんか……」
いや、本当は薄々感づいていた。西園の態度は僕をバカにしているわけじゃないってわかっていた。でも、信じられなかった。ぼっちの僕を人気者の西園が好きになるなんて、どうやっても考えられなかった。どこにそんな要素がある? エンオタ仲間だったとしても、推しに似ていたとしても、あり得ることだとは思えなかった。
「……ストレートに言えなかった俺も悪いけど、いつも全力で拒否られてさすがに凹むし、冗談にしなきゃ無理だろ」
西園は苦笑の顔で言うと、さっと仮面を被ったみたいにいつもの笑みを浮かべた。この顔のせいだ。いつもにやにやとして、なんでも見透かしているかのごとく余裕たっぷりで、いつ「冗談だから」なんて言い出しかねないから、僕は常に身構えていた。
「でも今日で真穂路を独占できなくなった。これから俺の知らないやつとも喋るようになって、真穂路の魅力が知られるようになる。もう、誰に取られてもおかしくないから……」
西園の声が震えている。笑みはいつもと同じだけど、よく見ると声だけじゃなく手も震えて見える。笑顔は仮面と形容してしまうくらい硬直していて、簡単に剥がしてしまえそうだ。まるで、怖くて不安でいまにも逃げ出したいのをなんとか堪えて、せいいっぱい取り繕っているかのように見えてならない。
まるで、僕と同じように──
「胸に飛び込むのは無理です。西園会長のほうから来てください」
「えっ?」
「いきなり自分からは、恥ずかしくて──」
言い終わらないうちに、僕は西園の腕のなかにいた。
「これって、つまり真穂路も俺を好きってこと?」
「……西園会長は、僕のことを全部お見通しじゃないですか」
「でも、絶対って言い切れないし」
何度も抱きしめられているのに、初めてのような感じがした。自信満々ないつもとは違う遠慮がちな手つきで、西園の不安がありありと伝わってくる。僕が敬語で武装して、本音を押し殺して、なにもかも本気で受け取ろうとしていなかったのと同じ。西園も本当は不安でいっぱいだったんだ。
「言い切ってください。西園会長は僕より僕のことをわかってるんですから」
「じゃあ、いま俺がしたいって思ってること、真穂路もしたいって考えてる?」
「なんですか?」
「……特別な存在っていう証明」
西園は僕の身体を少し離すと優しく微笑み、まさしく僕が望んでいたとおりのことをしてくれた。
それはお気に入りなんて程度の相手には絶対にしない。特別な存在だって烙印を押されたみたいな感触だった。



