初LIVE以降、3日に1度のペースでタロウはLIVE配信をするようになった。
動画の配信も継続しているため、着実にフォロワーは増えていた。選曲も歌声も他のライバーとは文字通り格が違う。一度聴けば、また聴きたくなる。違う曲が聴いてみたくなる。時間の経過とともに、間違いなくフォロワーは増える。
比例するように、LIVEの参加者も増えた。初回のような独占LIVEなど今ではもう考えられない。とはいえ、多くて20人。通常は10人前後ではあるが。それでも、ライブチャットも流れるようになったし、リクエストをする人もいる。何と言うか、LIVEらしくなってきた。何よりも、タロウが声を弾ませていることが嬉しかった。
いつも通り、動画がUPされればコメントを書き込む。今では、コメント数も常に2桁だ。律儀に返事をするため、長文のコメントをする人も多い。それに比例して返信も長くなるからだ。
フォロワー数も100人を超えた。最近はLIVE配信をすると、その度に5人以上増える。何となくLIVEを流し見している人が立ち止まるのだろう。
もっとLIVEを盛り上げたくて、もっと有名になって欲しくて、LIVEの参加者にも声を掛ける。ファンの一体感というものも、人気ライバーの配信を見れば必要だと思う。それに、やはり最初にコメントを書くには勇気が必要だ。だから、そのきっかけにもなりたいと思う。
>七氏:お集まりのみなさん、こんばんわー
>七氏:〇〇さん、こんばんわ。仕事帰りですか?
>七氏:みなさん、盛り上がっていきましょうー!!
>七氏:初見さん、一緒に応援していきませんか?
>七氏:あとで全部読んでいるらしいので、どんどんレスしましょうね!!
タロウはLIVE配信にも慣れて、あまり上手いとは言えなかったトークも随分と改善された。最近ではジョークも口にするようになった。もう、ルーキーとは呼べない。上を目指すライバーだ。
それでも、LIVE配信後のダイレクトメールは続いている。どこが良かっただとか、あの話が面白かっただとか、おそらく反省会と思っているのだろう。当たり前のことであるが、一般人のタロウにマネージャーなどいるはずもなく、真正面から意見をしてくれる人はいない。そういう意味では、毎回LIVEに参加する古参フォロワーはアドバイザーに成り得る存在だ。何か、特別扱いをされているようで、ちょっとした優越感に浸れる。とはいえ、最近の生活を考えれば、妥当な対価にも思える。
タロウのLIVE配信中心の生活リズム。配信がある日は残業をしないし、就業時間ピッタリに退社する。いつものコンビニで弁当と、ペットボトルの緑茶を買って急いで帰宅する。パソコンの前に座り、そして20時を待つ。弁当を手にし、スマートフォンの時刻表を確認しながた箸を動かす。
無駄なアラームが鳴る。
いつも通り、20時ぴったりに始まった。
同時接続の参加者は30人を超えた。
一般人の弾き語り配信としては多い方だと思う。よく同時接続1000人以上とかそんな話を聞くが、それは大半が有名なインフルエンサーや、売れ始めのプロミュージシャンだ。一般人が3桁とかは時間帯がたまたま良かっただけだ。すぐに2桁になり、ズルズルと減っていく。それを考えると、少しずつ増えて30人前後で安定しているというのは大健闘だ。タロウは顔出しをしていないため、純粋に歌唱力とトーク力のみで集っているのだから。
>ねえ、どこに住んでるの?
>路上とかしてるんなら会いに行くよ
>顔見せてよ
最近はAIがチェックして不適当なコメントは削除されるが、どうして幾つかは不愉快な内容のモノも流れてしまう。タロウは華麗にスルーしているが、それを見ると腹が立つ。1対1のLIVE配信からやっとここまできたのに、この場所には不似合いな言葉の羅列。
ムカつく。
イラつく。
だから、画面上から消えるように連投して一気に流す。
>七氏:次の曲は何ですか?
>七氏:昭和レトロな曲とか好きです!
>七氏:最近のアイドルソングでもオッケーです
他の参加者も意図を理解したのか、同じようにコメントを書き込む。それによって、ライブチャットが一気に動き始めて、不快なコメントが画面上から消え失せた。
この時期の参加者は大半が古参と呼ばれる人達で構成されている。純粋に歌が聴きたくて、話しを聴きたくて、応援した人が集っている。だから、空気感が穏やかで、どこか落ち着く雰囲気になっていた。
でも、それは古参側の思いであり、本人の考え方は違っていた。ただ、それはごく自然な考え方であり、当然のことだと思える。何の影響力も持たない古参達のために、貴重な時間を費やしている訳ではないのだ。確固たる目標があって、配信サイトでの活動は、そこに辿り着くための手段でしかない。そんな当たり前のことが、すっかり頭の中から抜け落ちていた。
>タロウ:次のLIVE配信で顔出しをしようと思っているんです。
いつもの反省会で、タロウは顔出し宣言をした。
動画の配信も継続しているため、着実にフォロワーは増えていた。選曲も歌声も他のライバーとは文字通り格が違う。一度聴けば、また聴きたくなる。違う曲が聴いてみたくなる。時間の経過とともに、間違いなくフォロワーは増える。
比例するように、LIVEの参加者も増えた。初回のような独占LIVEなど今ではもう考えられない。とはいえ、多くて20人。通常は10人前後ではあるが。それでも、ライブチャットも流れるようになったし、リクエストをする人もいる。何と言うか、LIVEらしくなってきた。何よりも、タロウが声を弾ませていることが嬉しかった。
いつも通り、動画がUPされればコメントを書き込む。今では、コメント数も常に2桁だ。律儀に返事をするため、長文のコメントをする人も多い。それに比例して返信も長くなるからだ。
フォロワー数も100人を超えた。最近はLIVE配信をすると、その度に5人以上増える。何となくLIVEを流し見している人が立ち止まるのだろう。
もっとLIVEを盛り上げたくて、もっと有名になって欲しくて、LIVEの参加者にも声を掛ける。ファンの一体感というものも、人気ライバーの配信を見れば必要だと思う。それに、やはり最初にコメントを書くには勇気が必要だ。だから、そのきっかけにもなりたいと思う。
>七氏:お集まりのみなさん、こんばんわー
>七氏:〇〇さん、こんばんわ。仕事帰りですか?
>七氏:みなさん、盛り上がっていきましょうー!!
>七氏:初見さん、一緒に応援していきませんか?
>七氏:あとで全部読んでいるらしいので、どんどんレスしましょうね!!
タロウはLIVE配信にも慣れて、あまり上手いとは言えなかったトークも随分と改善された。最近ではジョークも口にするようになった。もう、ルーキーとは呼べない。上を目指すライバーだ。
それでも、LIVE配信後のダイレクトメールは続いている。どこが良かっただとか、あの話が面白かっただとか、おそらく反省会と思っているのだろう。当たり前のことであるが、一般人のタロウにマネージャーなどいるはずもなく、真正面から意見をしてくれる人はいない。そういう意味では、毎回LIVEに参加する古参フォロワーはアドバイザーに成り得る存在だ。何か、特別扱いをされているようで、ちょっとした優越感に浸れる。とはいえ、最近の生活を考えれば、妥当な対価にも思える。
タロウのLIVE配信中心の生活リズム。配信がある日は残業をしないし、就業時間ピッタリに退社する。いつものコンビニで弁当と、ペットボトルの緑茶を買って急いで帰宅する。パソコンの前に座り、そして20時を待つ。弁当を手にし、スマートフォンの時刻表を確認しながた箸を動かす。
無駄なアラームが鳴る。
いつも通り、20時ぴったりに始まった。
同時接続の参加者は30人を超えた。
一般人の弾き語り配信としては多い方だと思う。よく同時接続1000人以上とかそんな話を聞くが、それは大半が有名なインフルエンサーや、売れ始めのプロミュージシャンだ。一般人が3桁とかは時間帯がたまたま良かっただけだ。すぐに2桁になり、ズルズルと減っていく。それを考えると、少しずつ増えて30人前後で安定しているというのは大健闘だ。タロウは顔出しをしていないため、純粋に歌唱力とトーク力のみで集っているのだから。
>ねえ、どこに住んでるの?
>路上とかしてるんなら会いに行くよ
>顔見せてよ
最近はAIがチェックして不適当なコメントは削除されるが、どうして幾つかは不愉快な内容のモノも流れてしまう。タロウは華麗にスルーしているが、それを見ると腹が立つ。1対1のLIVE配信からやっとここまできたのに、この場所には不似合いな言葉の羅列。
ムカつく。
イラつく。
だから、画面上から消えるように連投して一気に流す。
>七氏:次の曲は何ですか?
>七氏:昭和レトロな曲とか好きです!
>七氏:最近のアイドルソングでもオッケーです
他の参加者も意図を理解したのか、同じようにコメントを書き込む。それによって、ライブチャットが一気に動き始めて、不快なコメントが画面上から消え失せた。
この時期の参加者は大半が古参と呼ばれる人達で構成されている。純粋に歌が聴きたくて、話しを聴きたくて、応援した人が集っている。だから、空気感が穏やかで、どこか落ち着く雰囲気になっていた。
でも、それは古参側の思いであり、本人の考え方は違っていた。ただ、それはごく自然な考え方であり、当然のことだと思える。何の影響力も持たない古参達のために、貴重な時間を費やしている訳ではないのだ。確固たる目標があって、配信サイトでの活動は、そこに辿り着くための手段でしかない。そんな当たり前のことが、すっかり頭の中から抜け落ちていた。
>タロウ:次のLIVE配信で顔出しをしようと思っているんです。
いつもの反省会で、タロウは顔出し宣言をした。



