君は相隣を貴方は夏日を詩る


よくよく考えれば中学三年間特に何も無かったな。
朝の電車に揺られそんなつまらないことを考えている、
はぁっとため息混じりに声をだす周りに乗客も居ないので何も気にしない、

今は三年生の2月普通の生徒ならこんな
休日も勉強に勤しんでいるのだろう
俺はもう高校決まってるからいいけど
と考えている内に電車のナレーションが入った、
次はー大洗ー大洗そろそろかと思い立ち上がり窓からの光景を見つめる、

窓の外には眩しすぎるくらいに輝く太陽と
辺り一面に広がる海とキラキラと輝く砂浜
がある、

電車から降りスマホを手に取り時間を確認する、
ちょうど7時20分だ。
早すぎたかなと思いながらも海沿いの道を歩く、何をしに来たかと言うと祖父母の家に高校の話をしに来ただけだ、
駅から数分歩くと、漆色の建物が見える
庭には野球のバッティングゲージが置ける程の広さだ、
俺は家の玄関のインターホンを押すと数秒してから年老いた老人の声が聞こえた、

はい井坂ですと聞こえるそれに俺は

あ、ばあちゃん俺だよ定春だよ、
と言うと定春かよく来たねといい今から開けるねと優しい声が聞こえた、
そうこの家は俺の祖父母の家だ、

そして玄関が開き俺はそのまま家に入る
洗面台で手を洗ってから居間に戻る少しの
廊下に写真立てが飾られていた、

そこには祖父母と俺と両親が揃っている、
写真が丁寧に飾られていた
居間に戻り祖母に聞く、
母さんにお線香あげていいかな
それを聞いた祖母があげてあげなと言う、

そして居間の隣の部屋には、豪華な祭典で飾られている笑顔の母さんの写真がある、

そして線香に火をつけて祈る今唯一母親と話せる場所だからだ

母さん俺前の試合ホームラン打ったよ
見て欲しかったな...と心の中で会話する
多分母さんは凄いじゃん!これからも頑張りなと言うだろう

2年前までいた存在が急に居なくなるとこんな気持ちになるのかここに来ると時々そんな思いをする、

よしと立ち上がり母親に別れを告げ、
祖母のいる居間に戻る、俺が戻ってきたと
同時に畑の様子を見に行ってきた祖父が帰ってきた、

おぉ!定春また大きくなったんじゃないのかと朝から元気な声を上げる祖父2年前
俺の両親が亡くなって立ち上がれないほど葬式で泣いていた面影なんて無かったように

じいちゃん高校の話なんだけど...と言うと
祖父はおぉ!高校か!定春はどこに行きたいんだ!野球は続けるのか?と疑問を投げかけてくる、
それに俺は一応続けるよ推薦も来たから
その高校で野球をやりたいんだだから
今日話に来たんだ
そう俺が話すと祖父は推薦か!定春野球
上手だもんな〜!お金は大丈夫だから
心配しなくていいぞ今度書類とか持ってきてくれ!
そう答えた、
分かったありがとうじいちゃんと答え、
そのまま祖母にも帰りの挨拶をし家を後にした、
家を出て駅までの道をゆっくり海を見ながら歩くこれがこの家に来た時のルーティンだ、
そのまますぐ歩くと駅に着いた、
スマホで時間を確認する
表示された時間は7時50分
次の俺の住んでいる水戸までの電車は
8時20分のがある、これに乗るかと決め、
残りの30分何をしようかと思ったが
駅の椅子に座ってスマホを見て時間を稼ごうと思い椅子に座りYouTubeを開き、
野球の動画を見る
そうして10分位たったその時、 確か
8時4分とかだったと思う、
横からあの...っと声が聞こえる、
なんだ?と思い横を向くとそこには
俺より少し低い156cmくらいのロングの髪の毛は太陽に反射するような黒色で、
白いパーカーにショートパンツを着た
女の子が立っていた。

なんですか?と俺が怪訝そうに聞くと
その女の子は少し固まった表情で
あのっ井坂 定春くんですか?
と聞いてきた

俺は驚いた初めましての女の子が俺の名前を言ったから、
それに俺はそうだけど、なんで俺の名前知って...?と問い返すとその女の子は、
私の命の恩人でもありますし憧れの野球選手です!!
と言い切った流石にそこまで俺はこの子に何もした覚えはないしなんで野球やっていることを知っているのか少しの恐怖心と
疑問しか生まれてこなかった、

そうして俺が唖然としているとあっちが
それを察したのか謝ってきた、
ごめんなさい!!急に声掛けられて色々言われて怖いですよねっと言ってきた、

それに俺は怖くは無いけど驚いたかなと
少し微笑みながら言ったが内心とても怖い
少し強がるのがやっとぐらいだ、

そうしている内に8時19分になり電車が来た、
女の子に俺この電車乗るからバイバイと
俺が足早に電車に乗り込むと何故かその
女の子も乗り込んで来た、
そして息を切らしながり俺にこう言ってきた、
またあの時と同じ様にここでバイバイって言うんですか!?
その発言に俺は理解出来なかったそもそも知らない子なのに俺を前から知ってるような物言いをする。

とりあえず女の子は息を切らしているので
席に座ってと言い俺もその子の横に座る
そして女の子が落ち着いたのを見て俺が聞く
君名前は?そう聞くと彼女は冷静になったのかさっきのは発言に恥ずかしくなったのか知らないが顔を梅干しのように急に赤くなり、猫が何匹か描かれているハンカチを小さなカバンの中から取り出し顔を覆いながら小さな声で言った、
凛...え?っと俺が聞き返すと今度は声量を少しあげて内海 凛と言います!と答えた

内海 凛さんと俺が言うと内海さんは
定春くん...凛でいいよと少し照れながら答えた、
そして俺が疑問になっている事を聞いた、

なんで俺の名前知っているのか何故、俺が野球やっているのを知っているのか
そしたらえ?みたいな顔をして言ってきた

定春くん覚えてないんですか?私の事
完全に?と聞かれたので、
うんごめんなにも君の事を知らないと俺が答えると、凛の顔が完全に曇った、
快晴の空に急に大雨が降るかのように
そしてしばらくの沈黙が続きそれを破ったのは、凛だった

覚えてないのなら仕方ないですね!
じゃあ今日から知り合いになりましょう!
とそれに俺はまぁ何かの縁だしな
と思い了承した。

そして電車が着くまでいろいろ話して分かった事がある、
凛は水戸には住んでいないらしい
凛は水戸の北隣にある那珂市に住んでいるらしい、そして小学校まで野球をやっていたそれぐらいの事しか聞けなかった。

そうしていると電車が止まった、
水戸に着いたのだ、
俺はそれに気付かず扉が閉まるギリギリまで凛と話していた、
彼女と話すと共通点が多いからかよく話が続いたんだ、
そして俺は凛に別れを告げ、急いで駅のホームに降りた。
その時凛がハッ!としたように俺に声をかけた、
定春くん!あの連絡さ...と言った所でドアが閉まってしまったそしてそのまま
電車が動き始めた、
凛は連絡先を交換したかったのだろう焦った表情で窓の先にいる俺を見ていた、その時の表情は何故か
見覚えがある気がした、
いつか覚えてないが夢の中に出てきた時と同じでデジャブな感覚だ、
そしてそのまま電車は数秒も立たないまままた違う駅へと移動を開始してしまった。
だが何故かまた会える確信など無いが...
そんな予感が俺の心の中でしてたまらなかった、
そうして俺の長いようで短い朝の時間は過ぎてしまった。