折角なので、軍の視察を兼ねて集中講習の初日の様子を見に行く事に。
メンバーは陛下と僕。
繰り返すが、メンバーは陛下と僕。
何故こうなった……
「ケンは件の講習の司会だから、様子を見に行く権利がある。それに、アーサーはこの後公務がある」
執務室に顔を出した陛下が、至極当然と言わんばかりに言ってきた。
僕も、アーサー様の予定を把握している。
でも、陛下一人でもいいのではと思ったり……
「ケンは、父上に何かあった際のストッパーだ。全力で止めてくれ」
「えっ?」
アーサー様、真顔で何を言っているのですか?
僕が陛下を止めたら、その筋肉隆々な肉体で弾き飛ばされるのは確実だ。
ギンちゃんも、ムリムリとフルフルしていた。
助っ人として、軍の施設にクリスと共にいるスラちゃんも駆けつけてくれる事に。
「アーサー、行ってくるぞ」
「アーサー様、行ってきます」
「父上、ケン君、気を付けるように」
アーサー様に見送られながら、僕と陛下は護衛の近衛騎士と共に執務室を後にした。
王城の王家専用馬車乗り場で馬車に乗り、騎馬隊の護衛を受けながら軍の施設へと向かった。
「陛下、アスター伯爵、お待ちしておりました」
「ビーデル侯爵、出迎えご苦労」
軍の施設で僕達を出迎えてくれたのは、髪の毛を短く刈り上げた、長身筋肉ムキムキの中年軍人だ。
とても迫力のある姿だが、僕にも丁寧に握手をしてくれた。
すると、ビーデル侯爵様が驚きの事実を教えてくれた。
「実は、私はケン君がヘルナンデス様の大怪我の治療をしたのを見ていました。幼いながらも、凄腕の治癒師だと驚いたものです」
まさか、僕とスラちゃんが行ったヘルナンデス様への全力治療を見ていたとは。
スラちゃんは僕に知らなかったのってリアクションだが、僕はスラちゃん程軍の施設へは行っていないよ。
「いやあ、陛下腕がなりますよ。久しぶりに、問題児を指導することができますぞ」
「ははは、それは上々だ。問題にならない程度にやってくれ」
「お任せください!」
何というか、ビーデル侯爵様と陛下がニヤリと黒い笑みを浮かべているのは気のせいじゃない気がした。
僕としては、やりすぎない程度にお願いしますとしか言えなかったのだった。
「奴らが到着するまで、もう暫く時間がございます」
「では、その間に視察を行うとするか」
ビーデル侯爵様と陛下が簡単に話し合い、僕は陛下と共に軍の訓練場へと向かった。
訓練場では早朝訓練が行われており、今も真剣に木剣での手合わせが行われていた。
魔法兵も魔法の基礎訓練を行っており、クリスがローリー様と共にあれこれ指導していた。
陛下と僕は、訓練の手を止めない為に少し離れたところで見学していた。
兵の真剣な表情に、陛下も満足そうに頷いていた。
「集合!」
「「「「「はっ」」」」」
ある程度訓練を終えたところで、訓練官が号令をかけた。
事前に陛下が来る事が伝わっていたのか、兵も何事もなかったかのように整列した。
クリスも、上官の位置に並んだ。
「陛下に敬礼!」
ザッ。
兵の綺麗に揃った敬礼に、陛下も敬礼で返した。
僕は、陛下の従者ポジションで……
「諸君らの真剣な訓練に、余も深く感動している。諸君らの活躍により、王国に平穏がもたらされている。これからも訓練に励み、一層王国のために活躍することを願う」
「「「「「はっ」」」」」
陛下は、力強い口調で兵を激励した。
更に、陛下は兵一人一人と握手したのだ。
兵も陛下から直接激励され、深く感動していた。
陛下は軍人気質みたいなところがあるから、兵の苦労も良く分かっているのだろう。
「今は、変な態度の軍人も少ないのよ。訓練も真面目だし、勤務態度も良いのよ。勿論冗談なども言い合っているけど、そのくらいは全く問題ないわ」
クリスがあれこれ話をしてくれたが、軍の改革が順調に進んでいる証拠だ。
父や兄の様に、勤務態度が極端に悪いものはもはや皆無だ。
兵だけでなく職員の待遇改善も順調で、満足度も上がっているという。
「まあ、たまに羽目を外す者もいるわね。でも、前に比べれば大人しいものよ。勿論、幹部クラスも日々勉強しているわ」
官僚試験に合格する幹部も増えてきたので、知識面もアップデートされている。
というか、クリスも上級官僚試験に合格しているから、知識面は凄いものがある。
剣の実力も相当なものだし、妊娠中でなければ剣の指導もしていたはずだ。
では、今度は後方支援部隊の場所へと移動しましょう。
陛下と僕は、近衛騎士と共に倉庫へと向かった。
「現在は、個数管理を厳密に行っております。また、定期的に備品の破損確認などを行っています」
「上々だ。後方支援は軍が動く上でとても重要だ。引き続き対応するように」
「はっ」
今は、備品も厳密に管理されているので、物品横領などは直ぐに摘発される。
昔は、物品の管理がなあなあだったもんなあ。
データベース管理まではできないが、その分キチンと帳簿をつけている。
メンバーは陛下と僕。
繰り返すが、メンバーは陛下と僕。
何故こうなった……
「ケンは件の講習の司会だから、様子を見に行く権利がある。それに、アーサーはこの後公務がある」
執務室に顔を出した陛下が、至極当然と言わんばかりに言ってきた。
僕も、アーサー様の予定を把握している。
でも、陛下一人でもいいのではと思ったり……
「ケンは、父上に何かあった際のストッパーだ。全力で止めてくれ」
「えっ?」
アーサー様、真顔で何を言っているのですか?
僕が陛下を止めたら、その筋肉隆々な肉体で弾き飛ばされるのは確実だ。
ギンちゃんも、ムリムリとフルフルしていた。
助っ人として、軍の施設にクリスと共にいるスラちゃんも駆けつけてくれる事に。
「アーサー、行ってくるぞ」
「アーサー様、行ってきます」
「父上、ケン君、気を付けるように」
アーサー様に見送られながら、僕と陛下は護衛の近衛騎士と共に執務室を後にした。
王城の王家専用馬車乗り場で馬車に乗り、騎馬隊の護衛を受けながら軍の施設へと向かった。
「陛下、アスター伯爵、お待ちしておりました」
「ビーデル侯爵、出迎えご苦労」
軍の施設で僕達を出迎えてくれたのは、髪の毛を短く刈り上げた、長身筋肉ムキムキの中年軍人だ。
とても迫力のある姿だが、僕にも丁寧に握手をしてくれた。
すると、ビーデル侯爵様が驚きの事実を教えてくれた。
「実は、私はケン君がヘルナンデス様の大怪我の治療をしたのを見ていました。幼いながらも、凄腕の治癒師だと驚いたものです」
まさか、僕とスラちゃんが行ったヘルナンデス様への全力治療を見ていたとは。
スラちゃんは僕に知らなかったのってリアクションだが、僕はスラちゃん程軍の施設へは行っていないよ。
「いやあ、陛下腕がなりますよ。久しぶりに、問題児を指導することができますぞ」
「ははは、それは上々だ。問題にならない程度にやってくれ」
「お任せください!」
何というか、ビーデル侯爵様と陛下がニヤリと黒い笑みを浮かべているのは気のせいじゃない気がした。
僕としては、やりすぎない程度にお願いしますとしか言えなかったのだった。
「奴らが到着するまで、もう暫く時間がございます」
「では、その間に視察を行うとするか」
ビーデル侯爵様と陛下が簡単に話し合い、僕は陛下と共に軍の訓練場へと向かった。
訓練場では早朝訓練が行われており、今も真剣に木剣での手合わせが行われていた。
魔法兵も魔法の基礎訓練を行っており、クリスがローリー様と共にあれこれ指導していた。
陛下と僕は、訓練の手を止めない為に少し離れたところで見学していた。
兵の真剣な表情に、陛下も満足そうに頷いていた。
「集合!」
「「「「「はっ」」」」」
ある程度訓練を終えたところで、訓練官が号令をかけた。
事前に陛下が来る事が伝わっていたのか、兵も何事もなかったかのように整列した。
クリスも、上官の位置に並んだ。
「陛下に敬礼!」
ザッ。
兵の綺麗に揃った敬礼に、陛下も敬礼で返した。
僕は、陛下の従者ポジションで……
「諸君らの真剣な訓練に、余も深く感動している。諸君らの活躍により、王国に平穏がもたらされている。これからも訓練に励み、一層王国のために活躍することを願う」
「「「「「はっ」」」」」
陛下は、力強い口調で兵を激励した。
更に、陛下は兵一人一人と握手したのだ。
兵も陛下から直接激励され、深く感動していた。
陛下は軍人気質みたいなところがあるから、兵の苦労も良く分かっているのだろう。
「今は、変な態度の軍人も少ないのよ。訓練も真面目だし、勤務態度も良いのよ。勿論冗談なども言い合っているけど、そのくらいは全く問題ないわ」
クリスがあれこれ話をしてくれたが、軍の改革が順調に進んでいる証拠だ。
父や兄の様に、勤務態度が極端に悪いものはもはや皆無だ。
兵だけでなく職員の待遇改善も順調で、満足度も上がっているという。
「まあ、たまに羽目を外す者もいるわね。でも、前に比べれば大人しいものよ。勿論、幹部クラスも日々勉強しているわ」
官僚試験に合格する幹部も増えてきたので、知識面もアップデートされている。
というか、クリスも上級官僚試験に合格しているから、知識面は凄いものがある。
剣の実力も相当なものだし、妊娠中でなければ剣の指導もしていたはずだ。
では、今度は後方支援部隊の場所へと移動しましょう。
陛下と僕は、近衛騎士と共に倉庫へと向かった。
「現在は、個数管理を厳密に行っております。また、定期的に備品の破損確認などを行っています」
「上々だ。後方支援は軍が動く上でとても重要だ。引き続き対応するように」
「はっ」
今は、備品も厳密に管理されているので、物品横領などは直ぐに摘発される。
昔は、物品の管理がなあなあだったもんなあ。
データベース管理まではできないが、その分キチンと帳簿をつけている。


