とても粋がっているのにとても弱い新人兵の問題が起きて数日が経った。
その間、色々な事が判明した。
拘束された新人兵の父親は去年の秋に亡くなっており、新人兵の兄が当主を継いだ。
そして、その新人兵の母親が軍の試験官に賄賂を贈っていた事が判明した。
後を継いだ長男と新人兵は母親が違うらしく、既に長男の母親が亡くなっているのもあってか新人兵の母親はやりたい放題していたという。
新人兵の母親は出来の悪い息子を溺愛していて、息子の希望を叶えるために試験官に賄賂を贈った模様だ。
現在新人兵の母親は贈賄の容疑で軍に拘束され、取り調べを受けている。
長男はこの件についてかなり怒っていて、厳正に対処するという。
陛下や王太子様にも謝罪をして、後は新人兵と母親の裁判待ちとなった。
「それで、収賄側の試験官が問題なんですね」
「ああ、そうだ。相手側に金額の上乗せなども要求していた。しかも、まともに試験をしていたら落ちる者の関係者に自ら働きかけをしていた。入隊後は、更に謝礼を受け取っていた」
王城の執務室でアーサー様から話を聞いたが、何ともあくどい手を使ったものだ。
試験官として配属されたのが二年前なので、不正に入隊した者は少ない。
しかも、入隊後に訓練して普通の兵と同水準に達したらしい。
今回の新人兵が著しく不良なので、事件が表沙汰になった。
加重収賄にも当たるので、当人はかなりの厳罰になりそうだ。
「軍の試験体制も変わることになった。とはいえ、試験官が不正をすると中々違反を見つけられない。定期的な部署異動などを行うなどの対策をする」
陛下に報告した後執務室に来たルーカス様も、思わずため息をついていた。
関係者も処分されるが、本人は軍事裁判にかけられる。
他の贈賄側も事情聴取を受けるが、結果的に普通の兵と変わらないので本人はそのまま軍に残って家族も罰金で済みそうだ。
「捕まった新人兵は、軍人になる夢を諦めていないみたいだ。だが、武力も知力も到底軍人とは言えないレベルだ。本人が訓練を受けますと言うのならともかく、努力も何もしないのならこのまま除隊が濃厚だな」
ルーカス様曰く、合格を出したのでそれなりに対応はするという。
天才でない限り楽して軍人になるのは不可能だし、あの新人兵が天才とは思えない。
努力しないと強くなれないけど、本人に努力する気はなし。
命令違反としての対応が濃厚だそうだ。
「当主の兄とも会ったが、普段から努力もせずに怠けていたという。貴族子弟だから、勝手に軍人になれるだろうと甘い考えでいたみたいだ。強制的に、軍の命令で最上級の訓練場所に向かわせる。ある意味、ラストチャンスだ」
ルーカス様は、本人の甘い考えを折る対応に出るという。
僕も、これがラストチャンスだと思った。
後は、軍に対応をお任せだ。
そして、ルーカス様が僕にある事をお願いした。
「以前ケン君が司会をした軍主催の婚活イベントの評判が良くてな、夏に再度開催する事となった。ケン君にも、また手伝いをして欲しいそうだ」
「そういう事なら、僕もお手伝いします。でも、簡単にクリスとの生活を話しただけなんですよね」
「その普段の話が良いみたいだ。二人は仲が良いから、仲の良さの秘訣を聞けると思っているらしい」
ルーカス様も思わず苦笑していたが、みんなのためになるのなら僕も頑張るつもりだ。
王城版の婚活もやるらしく、王太后様、王妃様、メアリーさんが気合を入れて準備をしていた。
王城版の婚活にも、僕はスタッフとして参加予定だ。
ルーカス様は仕事があるので、これで軍の施設へと戻った。
僕とアーサー様も、気持ちを切り替えて仕事に集中したのだった。
「捕まったのはあいつね。自分は試験官に選ばれて出世したと勘違いしていたのよ」
試験官が捕まっている件は、クリスも細かい事を把握していた。
仕事はできるが、ちょっと勘違いしている人物だったらしい。
「試験官に回して、どんな勤務態度なのかを見ていたのよ。実戦部隊では、ちょっと扱い難かったのよね」
クリスは、腕を組みながら難しい表情をしていた。
本人は、栄転と勘違いして好き勝手やっていたみたいだ。
「腕がないのに、軍に憧れを持つ者はいるわ。憧れで終わるか不正をしてでも入ろうとするのか、どっちにしても憧れで軍人にはなれないわ」
軍は実力がないと入れないから、不正をしてでも入ろうとする者が現れる。
予備試験なども検討しているらしいが、何としてでも入ろうとする者は今後も現れそうだ。
中々頭の痛い件だが、きっとルーカス様なら良い方向に改革してくれるはずだと思ったのだった。
その間、色々な事が判明した。
拘束された新人兵の父親は去年の秋に亡くなっており、新人兵の兄が当主を継いだ。
そして、その新人兵の母親が軍の試験官に賄賂を贈っていた事が判明した。
後を継いだ長男と新人兵は母親が違うらしく、既に長男の母親が亡くなっているのもあってか新人兵の母親はやりたい放題していたという。
新人兵の母親は出来の悪い息子を溺愛していて、息子の希望を叶えるために試験官に賄賂を贈った模様だ。
現在新人兵の母親は贈賄の容疑で軍に拘束され、取り調べを受けている。
長男はこの件についてかなり怒っていて、厳正に対処するという。
陛下や王太子様にも謝罪をして、後は新人兵と母親の裁判待ちとなった。
「それで、収賄側の試験官が問題なんですね」
「ああ、そうだ。相手側に金額の上乗せなども要求していた。しかも、まともに試験をしていたら落ちる者の関係者に自ら働きかけをしていた。入隊後は、更に謝礼を受け取っていた」
王城の執務室でアーサー様から話を聞いたが、何ともあくどい手を使ったものだ。
試験官として配属されたのが二年前なので、不正に入隊した者は少ない。
しかも、入隊後に訓練して普通の兵と同水準に達したらしい。
今回の新人兵が著しく不良なので、事件が表沙汰になった。
加重収賄にも当たるので、当人はかなりの厳罰になりそうだ。
「軍の試験体制も変わることになった。とはいえ、試験官が不正をすると中々違反を見つけられない。定期的な部署異動などを行うなどの対策をする」
陛下に報告した後執務室に来たルーカス様も、思わずため息をついていた。
関係者も処分されるが、本人は軍事裁判にかけられる。
他の贈賄側も事情聴取を受けるが、結果的に普通の兵と変わらないので本人はそのまま軍に残って家族も罰金で済みそうだ。
「捕まった新人兵は、軍人になる夢を諦めていないみたいだ。だが、武力も知力も到底軍人とは言えないレベルだ。本人が訓練を受けますと言うのならともかく、努力も何もしないのならこのまま除隊が濃厚だな」
ルーカス様曰く、合格を出したのでそれなりに対応はするという。
天才でない限り楽して軍人になるのは不可能だし、あの新人兵が天才とは思えない。
努力しないと強くなれないけど、本人に努力する気はなし。
命令違反としての対応が濃厚だそうだ。
「当主の兄とも会ったが、普段から努力もせずに怠けていたという。貴族子弟だから、勝手に軍人になれるだろうと甘い考えでいたみたいだ。強制的に、軍の命令で最上級の訓練場所に向かわせる。ある意味、ラストチャンスだ」
ルーカス様は、本人の甘い考えを折る対応に出るという。
僕も、これがラストチャンスだと思った。
後は、軍に対応をお任せだ。
そして、ルーカス様が僕にある事をお願いした。
「以前ケン君が司会をした軍主催の婚活イベントの評判が良くてな、夏に再度開催する事となった。ケン君にも、また手伝いをして欲しいそうだ」
「そういう事なら、僕もお手伝いします。でも、簡単にクリスとの生活を話しただけなんですよね」
「その普段の話が良いみたいだ。二人は仲が良いから、仲の良さの秘訣を聞けると思っているらしい」
ルーカス様も思わず苦笑していたが、みんなのためになるのなら僕も頑張るつもりだ。
王城版の婚活もやるらしく、王太后様、王妃様、メアリーさんが気合を入れて準備をしていた。
王城版の婚活にも、僕はスタッフとして参加予定だ。
ルーカス様は仕事があるので、これで軍の施設へと戻った。
僕とアーサー様も、気持ちを切り替えて仕事に集中したのだった。
「捕まったのはあいつね。自分は試験官に選ばれて出世したと勘違いしていたのよ」
試験官が捕まっている件は、クリスも細かい事を把握していた。
仕事はできるが、ちょっと勘違いしている人物だったらしい。
「試験官に回して、どんな勤務態度なのかを見ていたのよ。実戦部隊では、ちょっと扱い難かったのよね」
クリスは、腕を組みながら難しい表情をしていた。
本人は、栄転と勘違いして好き勝手やっていたみたいだ。
「腕がないのに、軍に憧れを持つ者はいるわ。憧れで終わるか不正をしてでも入ろうとするのか、どっちにしても憧れで軍人にはなれないわ」
軍は実力がないと入れないから、不正をしてでも入ろうとする者が現れる。
予備試験なども検討しているらしいが、何としてでも入ろうとする者は今後も現れそうだ。
中々頭の痛い件だが、きっとルーカス様なら良い方向に改革してくれるはずだと思ったのだった。


