「王国の魔導船と比べても、そんなに大きさは変わらないんですね」
「だが、高度はそこまで出ていない。安全性を考慮したのかもしれない」
帝国軍の魔導船内の客室に、僕達は案内されていた。
王国軍の魔導船に詳しいルーカス様は、様々な角度から魔導船を分析していた。
何にしても、ようやく気持ち的にも落ち着いた。
「皆さま、お待たせいたしました。本船は安定航行に入りました」
客室内には、帝国軍の背の高い眼鏡をかけた女性兵がドアの付近にいた。
エメラルドグリーンのセミロングヘアで、スタイルも中々良かった。
「この後ですが、十五時を目安に帝都郊外にある帝国軍基地に着陸予定となっております」
女性兵の話を聞き、思ったよりも早く到着するのだと思った。
ただ、これは魔導船の航行速度も影響しているだろうし、一概にはいえなかった。
そして、女性兵はある事を僕達に告げた。
「大変申し訳ありませんが、昼食は保存食となります」
女性兵はかなり申し訳なさそうに言ったが、勿論理由は分かっていた。
捕まった料理人が、魔導船の調理担当だったのだろう。
しかも、他の調理担当は別件で離れていたらしい。
もしかしたら、捕まった調理担当が裏で手を回したのかもしれない。
だが、万が一の事は想定しているし、非常食は魔法袋に常備していた。
そもそも、魔導船内で火を使った調理は難しいだろう。
すっ。
ここで、みんなの昼食を作ると立候補してきたものがいた。
「あっ、アクアちゃんとリーフちゃんが皆さんの昼食を作るそうです。とっても美味しい料理を作るんですよ」
「えっ、スライムが料理ですか?」
女性兵は、びしっと触手を上げて立候補した二匹のスライムに驚きを隠せなかった。
一方、アクアちゃんとリーフちゃんはやる気満々だ。
とはいえ、昼食の準備時間にはまだ早いので二匹はそのまま客室にいる事にした。
その間、僕は通信用魔導具でいつも通りに仕事を始めた。
よく見ると、ヘルナンデス様、ルーカス様、クリス、そしてスラちゃんも通信用魔導具で仕事を始めていた。
女性兵は、スライムのスラちゃんが器用に通信用魔導具を操る姿に度肝を抜かれていた。
「えーっと、二人の帝国兵の件は陛下から帝国へのホットラインを通じて抗議するそうですね」
「最低でも、そのくらいはしないと駄目だろう。我々に、悪意を持った者が近づこうとしたのは事実だ」
ヘルナンデス様と通信用魔導具の通知内容について話し合ったが、普通に任務を行う帝国兵にとっては迷惑な話だ。
帝国軍も事態を重くみているし、他国の事なので後はお任せだ。
「えっと、その他の事は問題なさそうです。アリアちゃん達が、僕達がいなくて寂しいと言っているみたいですね」
「まだ子どもだからな。ジョセフとスーザンも、私が出かける時は少し寂しそうにしていた」
ルーカス様も、話を聞いて思わず苦笑していた。
アイちゃん達もきっと寂しそうにしているはずだし、僕達も早く顔を見せてあげたいとおもった。
因みに、クリスはスラちゃんとあれこれ相談しながら何かの資料を作成していた。
とても真剣に作業していたので、僕は声をかけずに自分の仕事に集中したのだった。
「み、皆さま、昼食のご用意ができました……」
集中していたので時間の経過が全く分からなかったが、どうやら昼食の時間になったみたいた。
いつの間にかアクアちゃんとリーフちゃんの姿が客室からみえなくなったが、厨房に移動して昼食を作ったみたいだ。
運ばれたのは肉野菜サンドとスープで、冷めたものではなくホカホカの状態で出てきた。
昼食を運んできた女性兵は、少し戸惑いながら僕達に配膳をした。
「うむ、いつも通り美味いな」
「本当ですね。いつも思うのですが、スライムが作った料理ではないですね」
ヘルナンデス様とルーカス様は、何も躊躇することなく肉野菜サンドを口にした。
僕も一口食べるが、甘辛いソースに加えて中にチーズも挟んである。
とても美味しい肉野菜サンドに、クリスも思わずニッコリだ。
「その、毒見を兼ねて試食をしたのですが、普通にお店で出ているような味でして。他の兵は、おかわりまでお願いしておりました」
女性兵曰く、勿論アクアちゃんとリーフちゃんは火など使っていないという。
あっという間の早業で料理を作り、船内にいる兵に先に試食させたという。
勿論、どの帝国兵も美味しいと言っていたらしい。
「アクアちゃんとリーフちゃんは、昔から色々な料理を作っています。屋敷でも、料理人と美味しい料理の研究をしている程ですよ」
「し、信じられません。そんな、料理をするスライムがいるなんて……」
未だに驚愕の表情の女性兵の足元で、アクアちゃんとリーフちゃんがドヤ顔でいた。
何にせよ、乾パンと干し肉というマズい食事を回避できて御の字だ。
こうして無事に昼食を食べ終え、僕達は休憩を取ってから業務を再開した。
クリスとスラちゃんはいつの間にかお昼寝モードに入っていたが、朝も早かったし少し休ませておこう。
そう思いながら、僕は通信用魔導具に目を落としたのだった。
「だが、高度はそこまで出ていない。安全性を考慮したのかもしれない」
帝国軍の魔導船内の客室に、僕達は案内されていた。
王国軍の魔導船に詳しいルーカス様は、様々な角度から魔導船を分析していた。
何にしても、ようやく気持ち的にも落ち着いた。
「皆さま、お待たせいたしました。本船は安定航行に入りました」
客室内には、帝国軍の背の高い眼鏡をかけた女性兵がドアの付近にいた。
エメラルドグリーンのセミロングヘアで、スタイルも中々良かった。
「この後ですが、十五時を目安に帝都郊外にある帝国軍基地に着陸予定となっております」
女性兵の話を聞き、思ったよりも早く到着するのだと思った。
ただ、これは魔導船の航行速度も影響しているだろうし、一概にはいえなかった。
そして、女性兵はある事を僕達に告げた。
「大変申し訳ありませんが、昼食は保存食となります」
女性兵はかなり申し訳なさそうに言ったが、勿論理由は分かっていた。
捕まった料理人が、魔導船の調理担当だったのだろう。
しかも、他の調理担当は別件で離れていたらしい。
もしかしたら、捕まった調理担当が裏で手を回したのかもしれない。
だが、万が一の事は想定しているし、非常食は魔法袋に常備していた。
そもそも、魔導船内で火を使った調理は難しいだろう。
すっ。
ここで、みんなの昼食を作ると立候補してきたものがいた。
「あっ、アクアちゃんとリーフちゃんが皆さんの昼食を作るそうです。とっても美味しい料理を作るんですよ」
「えっ、スライムが料理ですか?」
女性兵は、びしっと触手を上げて立候補した二匹のスライムに驚きを隠せなかった。
一方、アクアちゃんとリーフちゃんはやる気満々だ。
とはいえ、昼食の準備時間にはまだ早いので二匹はそのまま客室にいる事にした。
その間、僕は通信用魔導具でいつも通りに仕事を始めた。
よく見ると、ヘルナンデス様、ルーカス様、クリス、そしてスラちゃんも通信用魔導具で仕事を始めていた。
女性兵は、スライムのスラちゃんが器用に通信用魔導具を操る姿に度肝を抜かれていた。
「えーっと、二人の帝国兵の件は陛下から帝国へのホットラインを通じて抗議するそうですね」
「最低でも、そのくらいはしないと駄目だろう。我々に、悪意を持った者が近づこうとしたのは事実だ」
ヘルナンデス様と通信用魔導具の通知内容について話し合ったが、普通に任務を行う帝国兵にとっては迷惑な話だ。
帝国軍も事態を重くみているし、他国の事なので後はお任せだ。
「えっと、その他の事は問題なさそうです。アリアちゃん達が、僕達がいなくて寂しいと言っているみたいですね」
「まだ子どもだからな。ジョセフとスーザンも、私が出かける時は少し寂しそうにしていた」
ルーカス様も、話を聞いて思わず苦笑していた。
アイちゃん達もきっと寂しそうにしているはずだし、僕達も早く顔を見せてあげたいとおもった。
因みに、クリスはスラちゃんとあれこれ相談しながら何かの資料を作成していた。
とても真剣に作業していたので、僕は声をかけずに自分の仕事に集中したのだった。
「み、皆さま、昼食のご用意ができました……」
集中していたので時間の経過が全く分からなかったが、どうやら昼食の時間になったみたいた。
いつの間にかアクアちゃんとリーフちゃんの姿が客室からみえなくなったが、厨房に移動して昼食を作ったみたいだ。
運ばれたのは肉野菜サンドとスープで、冷めたものではなくホカホカの状態で出てきた。
昼食を運んできた女性兵は、少し戸惑いながら僕達に配膳をした。
「うむ、いつも通り美味いな」
「本当ですね。いつも思うのですが、スライムが作った料理ではないですね」
ヘルナンデス様とルーカス様は、何も躊躇することなく肉野菜サンドを口にした。
僕も一口食べるが、甘辛いソースに加えて中にチーズも挟んである。
とても美味しい肉野菜サンドに、クリスも思わずニッコリだ。
「その、毒見を兼ねて試食をしたのですが、普通にお店で出ているような味でして。他の兵は、おかわりまでお願いしておりました」
女性兵曰く、勿論アクアちゃんとリーフちゃんは火など使っていないという。
あっという間の早業で料理を作り、船内にいる兵に先に試食させたという。
勿論、どの帝国兵も美味しいと言っていたらしい。
「アクアちゃんとリーフちゃんは、昔から色々な料理を作っています。屋敷でも、料理人と美味しい料理の研究をしている程ですよ」
「し、信じられません。そんな、料理をするスライムがいるなんて……」
未だに驚愕の表情の女性兵の足元で、アクアちゃんとリーフちゃんがドヤ顔でいた。
何にせよ、乾パンと干し肉というマズい食事を回避できて御の字だ。
こうして無事に昼食を食べ終え、僕達は休憩を取ってから業務を再開した。
クリスとスラちゃんはいつの間にかお昼寝モードに入っていたが、朝も早かったし少し休ませておこう。
そう思いながら、僕は通信用魔導具に目を落としたのだった。


