僕も、試験担当の職員と共に試験室へ向かいます。
さて、さっき受付で騒いだジュダが入った別の試験室だが、受験生は平常心でやれているだろうか。
ガララ。
おお、みんな真面目に勉強していた。
さっきのジュダの件もあったけど、よく考えるとこれが普通なのかも。
「それでは、これより試験準備に入ります。皆さん、机の上は受験票と筆記用具だけにして下さい」
「「「「「はい」」」」」
受験生は、一斉に参考書などをバッグにしまった。
チビスライム達や兵がカンニングチェックをしているが、特に問題ないみたいだ。
「では、試験中の諸注意……」
「貴様、何故参考書をしまわないんだ!」
おお、職員が注意事項を説明した途端、別室からヘルナンデス様の怒号が響いて全員が一斉に声がした方を向いたよ。
間違いなく、ジュダが何かをやらかしたんだ。
「ごほん、試験中に不正があった際には聞いての通り厳しい対応を取る。不正をしないこと、分からないことがあったら手を上げて担当者に確認する。筆記用具が落ちた際にも同様だ」
ごく普通の注意事項なんだけど、恐らくジュダは守ってはいないんだろうな。
慌てて、追加の職員が特別試験室に向かっているくらいだもん。
「では、解答用紙に受験番号と名前を書くように」
受験生は、一斉に受験番号と名前を書いて……
「何で、解答まで書いているんだ!」
どうやら、特別試験室は大変な事になっていそうだ。
というか、なんでジュダは人の話している事を理解できないのだろうか。
もはや、この試験室にいる受験生は特別試験室から響く怒号を気にしなくなった。
「では、試験始め!」
この試験室では、何事もなく試験が始まった。
気のせいか、特別試験室から物凄いプレッシャーが出ているよ。
少し溜息をつきつつ、僕は試験室内の監視を続けた。
「おい、腕に書いてある公式は一体なんだ!」
おお、ジュダは堂々とカンニングをしていたんだ。
ここまで来ると、ある意味素晴らしい。
今後の為にも、是非とも駄目な例として頑張って欲しい。
その後も特別試験室から何回か怒号が響いていたが、受験生は全く気にしなかった。
「時間です。筆記用具を机の上に置き、解答用紙をうらがえして手は膝の上に置いてください」
休憩を挟みながら、午前中の筆記試験は無事に終了しました。
受験生も、少し疲れているみたいですね。
「それでは、これより面接を行ってからお昼休憩となります。順番に受験番号を呼びますので、荷物を持って面接室へ向かって下さい」
「「「「「はい!」」」」」
試験担当の職員の説明を聞き、受験生も大きな返事をした。
なお、当初面接にはヘルナンデス様が参加予定でしたが、特別試験室でジュダの面接を行っていた。
そのため、急遽ルーカス様が呼ばれた。
「中々凄いものが現れたみたいだな。私も、是非見てみたいものだ」
面接室でルーカス様と合流したが、そんなに良いものじゃないですよ。
とにかく普通の受験生の面接を終えないといけないので、素早く、でもキチンと面接を続けた。
「では、これよりお昼休みです。忘れ物をしないようにして下さい」
「「「「「はい」」」」」
ほぼ全員の面接を終えたが、とても真面目で誠実だ。
少し大きな事を言っているのもいるが、この程度なら特に問題ない。
毎日努力しているみたいだし、ルーカス様も軍人志望の者はこのまま欲しいって言っていた程だ。
僕達は、一旦職員室に戻ります。
「途中から面接の様子を見たが、とても誠実な者が多い。というか、ジュダの不真面目さが際立っている。奴は、贅沢をしたいがために学園に通うと言っていた」
ヘルナンデス様が、溜息をつきながら面接状況を教えてくれた。
ジュダは、ある意味大物だ。
「しかも、一足先に食堂に行ったら、『貴族らしい食事を出せ!』と大声で言っていた。フライパンを手にしたブチギレたおばちゃんを見た瞬間、しおしおと気合は消え去ったがな」
うーん、ジュダは間違いなくそこまで強くない皮を身にまとっているんだ。
結局兵による監視下での昼食だったらしいし、他の人とも隔離されていた。
ともあれ、試験は剣技試験で終わりだ。
職員室でササッと昼食を食べ、そして庭へと向かった。
ブン、ブン。
おお、受験生がお互いに邪魔にならないように気を使いながら木剣の素振りをしていた。
準備運動もバッチリしているみたいだ。
兵も何も問題ないと報告し、ヘルナンデス様やルーカス様もとても感心していた。
「剣技の差はあれど、真面目に準備をしているのが大切だ。業務においても、その真面目さはとても重要だ」
ルーカス様は、何度も頷きながら受験生の準備を眺めていた。
クリス達の準備も終わった様だし、そろそろ集合……
「おい貴様ら、大したことないのになに媚を売っているんだ!」
昼食を食べて元気を取り戻したのか、ジュダは元気いっぱいだ。
いやあ、ある意味感心する。
しかも、もはや受験生はジュダの言葉を完全に無視していた。
「おい、俺を無視する……」
「はい、では集合して下さい」
「「「「「はい!」」」」」
クリスも、ジュダの戯言を無視して集合をかけた。
ジュダも、渋々といった感じで列に並んだ。
後ろで渋々って感じだ。
「では、これから剣技試験を開始します。軍の訓練官が相手になりますが、臆せず思いっきりやりましょう。怪我をしても、【蒼の治癒師】様がおりますので心配無用です」
「「「「「はい!」」」」」
クリスの話に、受験生は元気よく返事をした。
若干一名、不貞腐れているのがいますね。
という事で、怪我をしないように準備運動……
「あら、貴方は何故準備運動をしないのかしら?」
「ふん、俺に準備運動は不要だ!」
おお、ジュダはクリスに凄いことを言ったよ。
そして、遂にこの人がアップを始めたのです。
「では、ジュダはこっちに来るように。私が相手をしよう」
「はっ?」
ルーカス様が、ニヤリとしながら木剣をジュダに渡したのです。
当のジュダは、聞いていないよという表情ですね。
しかも、ルーカス様もヘルナンデス様もクリスが話をしている間にしっかりと準備運動をしていた。
「では、試験は三分。一本勝負ではないから、木剣を落としても時間内は何度でも挑んでも良い」
「ぐっ、やってやる!」
兵の説明を聞いていたのか全く不明だが、ジュダは木剣を手にして構えた。
その、ルーカス様と対峙したジュダの足がガクガクと震えているのは気のせいかな。
「では、始め!」
「ぐっ……」
あらら、兵が開始の合図をしたけど肝心のジュダは木剣を構えたまま全く動かない。
というか、動けないのだろう。
うーん、ルーカス様は全く怒気も殺気も出していないんだけどなあ。
「どうした! 斬り込んでこないのか」
「ぐっ、くそ」
あーあ、ジュダは大量の汗をかきながら足がすくんで全く動けない。
ルーカス様は、しびれを切らして動くことに。
ブオン、カン!
カランカラン……
「あっ……」
「木剣を拾え。まだ、一分も経っていないぞ!」
ルーカス様の激が飛ぶが、ジュダはよろよろと動いて木剣を拾うのが精一杯だ。
その後も、ジュダは攻めることは一切なく、ルーカス様の木剣を受けては木剣を落とすという事の繰り返しだった。
これでは、評価云々以前の問題だ。
「くそー、まだ終わらないのかー!」
「まだまだ時間はある。思い切って打ち込んでこい!」
ルーカス様がジュダに言っても、ジュダは最後まで自ら木剣を打ち込むことはなかった。
こうして、ジュダの剣技試験はみっともない形で終わったのだった。
この分だと、ルーカス様ではなく軍の訓練官相手でも全く動けなかったはずだ。
「はあはあはあ……」
ジュダは、雨に打たれたかの様に大量の汗でびっしょりだった。
息も絶え絶えで、立つのもやっとの状況だ。
「せい、やあ!」
「よし、いいぞ。もっと打ってこい!」
他の受験生は、思い切って剣技試験担当に木剣を打ち込んでいた。
平民も、臆することなくヘルナンデス様に木剣を振るった。
一歩を踏み出す勇気も、剣技試験では必要な事だ。
こうして、剣技試験は一人を除いてトラブルなく終わったのだった。
「お疲れ様です、これで全試験を終了します。閣議を経て、一週間後に試験結果が発表されます。その際に、受験票を忘れない様にして下さい」
「「「「「はい!」」」」」
受験生は、何とかやりきったという満足そうな表情だ。
一方、ジュダはかなり不満そうな表情でそっぽを向いていた。
試験は終わったが、判断しないといけないことがある。
という事で、僕、イアン様、ヘルナンデス様、ルーカス様は、馬車に乗って王城へと向かったのだった。
さて、さっき受付で騒いだジュダが入った別の試験室だが、受験生は平常心でやれているだろうか。
ガララ。
おお、みんな真面目に勉強していた。
さっきのジュダの件もあったけど、よく考えるとこれが普通なのかも。
「それでは、これより試験準備に入ります。皆さん、机の上は受験票と筆記用具だけにして下さい」
「「「「「はい」」」」」
受験生は、一斉に参考書などをバッグにしまった。
チビスライム達や兵がカンニングチェックをしているが、特に問題ないみたいだ。
「では、試験中の諸注意……」
「貴様、何故参考書をしまわないんだ!」
おお、職員が注意事項を説明した途端、別室からヘルナンデス様の怒号が響いて全員が一斉に声がした方を向いたよ。
間違いなく、ジュダが何かをやらかしたんだ。
「ごほん、試験中に不正があった際には聞いての通り厳しい対応を取る。不正をしないこと、分からないことがあったら手を上げて担当者に確認する。筆記用具が落ちた際にも同様だ」
ごく普通の注意事項なんだけど、恐らくジュダは守ってはいないんだろうな。
慌てて、追加の職員が特別試験室に向かっているくらいだもん。
「では、解答用紙に受験番号と名前を書くように」
受験生は、一斉に受験番号と名前を書いて……
「何で、解答まで書いているんだ!」
どうやら、特別試験室は大変な事になっていそうだ。
というか、なんでジュダは人の話している事を理解できないのだろうか。
もはや、この試験室にいる受験生は特別試験室から響く怒号を気にしなくなった。
「では、試験始め!」
この試験室では、何事もなく試験が始まった。
気のせいか、特別試験室から物凄いプレッシャーが出ているよ。
少し溜息をつきつつ、僕は試験室内の監視を続けた。
「おい、腕に書いてある公式は一体なんだ!」
おお、ジュダは堂々とカンニングをしていたんだ。
ここまで来ると、ある意味素晴らしい。
今後の為にも、是非とも駄目な例として頑張って欲しい。
その後も特別試験室から何回か怒号が響いていたが、受験生は全く気にしなかった。
「時間です。筆記用具を机の上に置き、解答用紙をうらがえして手は膝の上に置いてください」
休憩を挟みながら、午前中の筆記試験は無事に終了しました。
受験生も、少し疲れているみたいですね。
「それでは、これより面接を行ってからお昼休憩となります。順番に受験番号を呼びますので、荷物を持って面接室へ向かって下さい」
「「「「「はい!」」」」」
試験担当の職員の説明を聞き、受験生も大きな返事をした。
なお、当初面接にはヘルナンデス様が参加予定でしたが、特別試験室でジュダの面接を行っていた。
そのため、急遽ルーカス様が呼ばれた。
「中々凄いものが現れたみたいだな。私も、是非見てみたいものだ」
面接室でルーカス様と合流したが、そんなに良いものじゃないですよ。
とにかく普通の受験生の面接を終えないといけないので、素早く、でもキチンと面接を続けた。
「では、これよりお昼休みです。忘れ物をしないようにして下さい」
「「「「「はい」」」」」
ほぼ全員の面接を終えたが、とても真面目で誠実だ。
少し大きな事を言っているのもいるが、この程度なら特に問題ない。
毎日努力しているみたいだし、ルーカス様も軍人志望の者はこのまま欲しいって言っていた程だ。
僕達は、一旦職員室に戻ります。
「途中から面接の様子を見たが、とても誠実な者が多い。というか、ジュダの不真面目さが際立っている。奴は、贅沢をしたいがために学園に通うと言っていた」
ヘルナンデス様が、溜息をつきながら面接状況を教えてくれた。
ジュダは、ある意味大物だ。
「しかも、一足先に食堂に行ったら、『貴族らしい食事を出せ!』と大声で言っていた。フライパンを手にしたブチギレたおばちゃんを見た瞬間、しおしおと気合は消え去ったがな」
うーん、ジュダは間違いなくそこまで強くない皮を身にまとっているんだ。
結局兵による監視下での昼食だったらしいし、他の人とも隔離されていた。
ともあれ、試験は剣技試験で終わりだ。
職員室でササッと昼食を食べ、そして庭へと向かった。
ブン、ブン。
おお、受験生がお互いに邪魔にならないように気を使いながら木剣の素振りをしていた。
準備運動もバッチリしているみたいだ。
兵も何も問題ないと報告し、ヘルナンデス様やルーカス様もとても感心していた。
「剣技の差はあれど、真面目に準備をしているのが大切だ。業務においても、その真面目さはとても重要だ」
ルーカス様は、何度も頷きながら受験生の準備を眺めていた。
クリス達の準備も終わった様だし、そろそろ集合……
「おい貴様ら、大したことないのになに媚を売っているんだ!」
昼食を食べて元気を取り戻したのか、ジュダは元気いっぱいだ。
いやあ、ある意味感心する。
しかも、もはや受験生はジュダの言葉を完全に無視していた。
「おい、俺を無視する……」
「はい、では集合して下さい」
「「「「「はい!」」」」」
クリスも、ジュダの戯言を無視して集合をかけた。
ジュダも、渋々といった感じで列に並んだ。
後ろで渋々って感じだ。
「では、これから剣技試験を開始します。軍の訓練官が相手になりますが、臆せず思いっきりやりましょう。怪我をしても、【蒼の治癒師】様がおりますので心配無用です」
「「「「「はい!」」」」」
クリスの話に、受験生は元気よく返事をした。
若干一名、不貞腐れているのがいますね。
という事で、怪我をしないように準備運動……
「あら、貴方は何故準備運動をしないのかしら?」
「ふん、俺に準備運動は不要だ!」
おお、ジュダはクリスに凄いことを言ったよ。
そして、遂にこの人がアップを始めたのです。
「では、ジュダはこっちに来るように。私が相手をしよう」
「はっ?」
ルーカス様が、ニヤリとしながら木剣をジュダに渡したのです。
当のジュダは、聞いていないよという表情ですね。
しかも、ルーカス様もヘルナンデス様もクリスが話をしている間にしっかりと準備運動をしていた。
「では、試験は三分。一本勝負ではないから、木剣を落としても時間内は何度でも挑んでも良い」
「ぐっ、やってやる!」
兵の説明を聞いていたのか全く不明だが、ジュダは木剣を手にして構えた。
その、ルーカス様と対峙したジュダの足がガクガクと震えているのは気のせいかな。
「では、始め!」
「ぐっ……」
あらら、兵が開始の合図をしたけど肝心のジュダは木剣を構えたまま全く動かない。
というか、動けないのだろう。
うーん、ルーカス様は全く怒気も殺気も出していないんだけどなあ。
「どうした! 斬り込んでこないのか」
「ぐっ、くそ」
あーあ、ジュダは大量の汗をかきながら足がすくんで全く動けない。
ルーカス様は、しびれを切らして動くことに。
ブオン、カン!
カランカラン……
「あっ……」
「木剣を拾え。まだ、一分も経っていないぞ!」
ルーカス様の激が飛ぶが、ジュダはよろよろと動いて木剣を拾うのが精一杯だ。
その後も、ジュダは攻めることは一切なく、ルーカス様の木剣を受けては木剣を落とすという事の繰り返しだった。
これでは、評価云々以前の問題だ。
「くそー、まだ終わらないのかー!」
「まだまだ時間はある。思い切って打ち込んでこい!」
ルーカス様がジュダに言っても、ジュダは最後まで自ら木剣を打ち込むことはなかった。
こうして、ジュダの剣技試験はみっともない形で終わったのだった。
この分だと、ルーカス様ではなく軍の訓練官相手でも全く動けなかったはずだ。
「はあはあはあ……」
ジュダは、雨に打たれたかの様に大量の汗でびっしょりだった。
息も絶え絶えで、立つのもやっとの状況だ。
「せい、やあ!」
「よし、いいぞ。もっと打ってこい!」
他の受験生は、思い切って剣技試験担当に木剣を打ち込んでいた。
平民も、臆することなくヘルナンデス様に木剣を振るった。
一歩を踏み出す勇気も、剣技試験では必要な事だ。
こうして、剣技試験は一人を除いてトラブルなく終わったのだった。
「お疲れ様です、これで全試験を終了します。閣議を経て、一週間後に試験結果が発表されます。その際に、受験票を忘れない様にして下さい」
「「「「「はい!」」」」」
受験生は、何とかやりきったという満足そうな表情だ。
一方、ジュダはかなり不満そうな表情でそっぽを向いていた。
試験は終わったが、判断しないといけないことがある。
という事で、僕、イアン様、ヘルナンデス様、ルーカス様は、馬車に乗って王城へと向かったのだった。


