少し忙しい時期も過ぎ、僕は仕事と学園の教師という生活に戻った。
今回の事件対応をした財務職員達の評価はすこぶる良く、特にエレンお祖父様は高評価。
エレンお祖父様は、来年の新年の謁見で勲章を貰う事が確定している。
エレンお祖父様の実績を考えると、貰っても当然って感じだ。
そんな中、今日は学園生の校外学習に同行していた。
学園から馬車に乗って向かった先は、多くの学園生が就職予定の王城だ。
コンコン、ガチャ。
「失礼します」
「「「「「失礼、します……」」」」」」
王城内の施設などを案内し、次に大会議室を案内した。
学園生は想像以上に広い会議室にかなり驚いており、言葉少なめにキョロキョロと大会議室の中を見回していた。
そして、大会議室ではこの人が僕達を出迎えてくれた。
「「「「「おはようございます」」」」」
「王太子のアーサーだ。王族を代表して、諸君の来訪を歓迎する」
アーサー様は、学園生一人一人とにこやかに握手をした。
王太子様に握手してもらい、学園生はかなり感激した。
でも学園生はかなり緊張気味で、表情は少し硬い。
席に案内され、アーサー様と学園生は順次座った。
「諸君は、来年以降順次王城、軍、領地で活躍するだろう。特に、今回は優秀な学園生が集まっていると聞く。私も、成長した諸君と再び会えることを楽しみにする」
アーサー様は、表情穏やかに学園生に話しかけた。
勉強を教えていて思うんだけど、みんな本当に勤勉で努力家なんだよね。
そして、アーサー様はこんなことを話し始めた。
「諸君は、学園が創設された経緯を知っているだろう。少し前まで、残念ながら自己の利益ばかり追い求める貴族の勢力が強かった。ケンの活躍などもあり徐々に貴族主義は勢力をおとしたが、自分勝手な者は今後も現れるだろう。そこで、王城で働くうえで最低限の知識を教えるとともに、心構えなどを教える目的で学園が創設された。そこには、困っている多くの人を救いたいというケンの思いも加わっている」
アーサー様の思いに、学園生も真剣に聞き入っていた。
先日の事件もあって、貴族主義勢力はかなり大人しくなった。
優秀な者を増やすことで、貴族主義勢力がこれ以上力をつけることを防がないとならない。
そのためにも、学園生にも頑張ってもらわないと。
すると、アーサー様はこんな質問を学園生にしたのだ。
「君達から見て、ケンは教師としてやれているか?」
アーサー様、その質問はちょっと……
アーサー様は学園担当でもあるし、僕のことを心配してくれているのだとおもいますが。
「えっと、ケン先生はいつも親身になって僕達からの相談を受けてくれます。授業もとても分かりやすいです」
「スラちゃんもたまに教えてくれるけど、本当に博識です。スライムとはとても思えません」
「とても大人って感じで、私達よりも一つとは思えないです。知識もそうですけど、経験が凄いと思います」
よ、良かった。
みんな僕に気を使ってくれて、高評価してくれたよ。
スラちゃんも褒められて嬉しいのか、僕の頭の上でちょっと照れていた。
クリスの事を褒める人もいるね。
「知っての通り、ケンは幼い頃から数々の経験をして来た。残念ながら、王家は幼いケンの魔法に頼っていたとも言えよう。幼い子を使ったという点は反省しないとならないが、その分ケンは貴重な体験をした。人は経験を積み重ねて成長する。諸君も、これから沢山の経験を積み重ねていくように」
「「「「「はい!」」」」」
アーサー様が改めて訓示をして、大会議室での話は終了。
僕達は、大会議室を後にして部署見学などを続けた。
「ここが財務部署です。とても大切なお金などを扱っています。ですので、こうして門番が控えています」
「「「「「グルル」」」」」
「「「「「はっ、はい……」」」」」
学園生は、沢山のキングレオやフォレストタイガーなどに完全にビビっていた。
でも、この子達はとても大人しいですよ。
今も、僕に体をスリスリしてきたり、頭を撫でろとアピールしてきた。
学園生は良い人だと魔物たちがアピールしているし、エレンお祖父様も簡単に財務部署について教えてくれた。
「では、これで本日の校外学習は終了です。この後、学園に戻ります」
「「「「「はい!」」」」」
こうして無事に王城見学を終え、僕達は学園に帰ろうとした。
すると、たまたま側を通り過ぎた馬車からある人が顔を覗かせた。
「あら、ケン君じゃない。王城見学かしら?」
「「「「こんにちはー!」」」」
「ウォン!」
王太后様に加え、王家のちびっ子達が馬車の窓から姿を見せた。
ユキちゃんも、元気よく挨拶をしていた。
突然王家から声をかけられたのもあり、学園生は緊張のあまりビシッと姿勢を整えた。
「校外学習で王城を訪れました。ちょうど学園に戻るところです」
「そう、それは大変だったわね。気をつけて帰ってね」
「「「「えー!?」」」」
ちびっ子達は不満そうにしているが、残念ながらこの後公務があるそうだ。
僕は王太后様達に手を振り、そして王太后様達を乗せた馬車は王城の中へと進んでいった。
「やっぱり、ケン先生は凄い。王太后様と、あんなにも親しく話をするなんて」
「王家の子どもからも絶大な信頼を置かれています。とても信じられないです」
馬車が向かった先を眺めながら、学園生はポツリと呟いていた。
王太后様はとても優しいし、アリアちゃん達もきっと学園生と仲良くなりたいはずだ。
だから、そのうち一緒に公務をする事になるはずだと思ったのだった。
今回の事件対応をした財務職員達の評価はすこぶる良く、特にエレンお祖父様は高評価。
エレンお祖父様は、来年の新年の謁見で勲章を貰う事が確定している。
エレンお祖父様の実績を考えると、貰っても当然って感じだ。
そんな中、今日は学園生の校外学習に同行していた。
学園から馬車に乗って向かった先は、多くの学園生が就職予定の王城だ。
コンコン、ガチャ。
「失礼します」
「「「「「失礼、します……」」」」」」
王城内の施設などを案内し、次に大会議室を案内した。
学園生は想像以上に広い会議室にかなり驚いており、言葉少なめにキョロキョロと大会議室の中を見回していた。
そして、大会議室ではこの人が僕達を出迎えてくれた。
「「「「「おはようございます」」」」」
「王太子のアーサーだ。王族を代表して、諸君の来訪を歓迎する」
アーサー様は、学園生一人一人とにこやかに握手をした。
王太子様に握手してもらい、学園生はかなり感激した。
でも学園生はかなり緊張気味で、表情は少し硬い。
席に案内され、アーサー様と学園生は順次座った。
「諸君は、来年以降順次王城、軍、領地で活躍するだろう。特に、今回は優秀な学園生が集まっていると聞く。私も、成長した諸君と再び会えることを楽しみにする」
アーサー様は、表情穏やかに学園生に話しかけた。
勉強を教えていて思うんだけど、みんな本当に勤勉で努力家なんだよね。
そして、アーサー様はこんなことを話し始めた。
「諸君は、学園が創設された経緯を知っているだろう。少し前まで、残念ながら自己の利益ばかり追い求める貴族の勢力が強かった。ケンの活躍などもあり徐々に貴族主義は勢力をおとしたが、自分勝手な者は今後も現れるだろう。そこで、王城で働くうえで最低限の知識を教えるとともに、心構えなどを教える目的で学園が創設された。そこには、困っている多くの人を救いたいというケンの思いも加わっている」
アーサー様の思いに、学園生も真剣に聞き入っていた。
先日の事件もあって、貴族主義勢力はかなり大人しくなった。
優秀な者を増やすことで、貴族主義勢力がこれ以上力をつけることを防がないとならない。
そのためにも、学園生にも頑張ってもらわないと。
すると、アーサー様はこんな質問を学園生にしたのだ。
「君達から見て、ケンは教師としてやれているか?」
アーサー様、その質問はちょっと……
アーサー様は学園担当でもあるし、僕のことを心配してくれているのだとおもいますが。
「えっと、ケン先生はいつも親身になって僕達からの相談を受けてくれます。授業もとても分かりやすいです」
「スラちゃんもたまに教えてくれるけど、本当に博識です。スライムとはとても思えません」
「とても大人って感じで、私達よりも一つとは思えないです。知識もそうですけど、経験が凄いと思います」
よ、良かった。
みんな僕に気を使ってくれて、高評価してくれたよ。
スラちゃんも褒められて嬉しいのか、僕の頭の上でちょっと照れていた。
クリスの事を褒める人もいるね。
「知っての通り、ケンは幼い頃から数々の経験をして来た。残念ながら、王家は幼いケンの魔法に頼っていたとも言えよう。幼い子を使ったという点は反省しないとならないが、その分ケンは貴重な体験をした。人は経験を積み重ねて成長する。諸君も、これから沢山の経験を積み重ねていくように」
「「「「「はい!」」」」」
アーサー様が改めて訓示をして、大会議室での話は終了。
僕達は、大会議室を後にして部署見学などを続けた。
「ここが財務部署です。とても大切なお金などを扱っています。ですので、こうして門番が控えています」
「「「「「グルル」」」」」
「「「「「はっ、はい……」」」」」
学園生は、沢山のキングレオやフォレストタイガーなどに完全にビビっていた。
でも、この子達はとても大人しいですよ。
今も、僕に体をスリスリしてきたり、頭を撫でろとアピールしてきた。
学園生は良い人だと魔物たちがアピールしているし、エレンお祖父様も簡単に財務部署について教えてくれた。
「では、これで本日の校外学習は終了です。この後、学園に戻ります」
「「「「「はい!」」」」」
こうして無事に王城見学を終え、僕達は学園に帰ろうとした。
すると、たまたま側を通り過ぎた馬車からある人が顔を覗かせた。
「あら、ケン君じゃない。王城見学かしら?」
「「「「こんにちはー!」」」」
「ウォン!」
王太后様に加え、王家のちびっ子達が馬車の窓から姿を見せた。
ユキちゃんも、元気よく挨拶をしていた。
突然王家から声をかけられたのもあり、学園生は緊張のあまりビシッと姿勢を整えた。
「校外学習で王城を訪れました。ちょうど学園に戻るところです」
「そう、それは大変だったわね。気をつけて帰ってね」
「「「「えー!?」」」」
ちびっ子達は不満そうにしているが、残念ながらこの後公務があるそうだ。
僕は王太后様達に手を振り、そして王太后様達を乗せた馬車は王城の中へと進んでいった。
「やっぱり、ケン先生は凄い。王太后様と、あんなにも親しく話をするなんて」
「王家の子どもからも絶大な信頼を置かれています。とても信じられないです」
馬車が向かった先を眺めながら、学園生はポツリと呟いていた。
王太后様はとても優しいし、アリアちゃん達もきっと学園生と仲良くなりたいはずだ。
だから、そのうち一緒に公務をする事になるはずだと思ったのだった。


