憧れの教育実習生に、脈がない!?

「あの赤紫蘇ジュース……少し味が違っただろう?」

校長はデスクの上で優雅に指を組み、薄い唇を弧を描くように歪めた。

「誰かがね、前の『生贄』の血を混ぜたんだよ。この村の神様に捧げるための、特別な血を」
「……血? 生贄って、何を……」
「君がそれを飲み干した瞬間、契約は成立した。黒島純太君、君はこの村の新しい『生贄』になったんだよ」

校長は立ち上がり、革靴の音を響かせながらゆっくりと純太に歩み寄る。そして、怯える純太を見下ろし、まるで興味深い実験結果でも語るように淡々と告げた。

「君はこれから、冬の間だけこの世に現れ、存在することができる。だが、雪が溶け、春が来るたびに……君という存在は、村人たちの記憶から完全に消去される」
「な、にを……言ってるんですか……」
「そして、君はこの村から一生出ることはできない。逃げようとしても、永遠にこの雪に阻まれる」

それが、この村の『呪い』の正体だった。