やがて焚き火の火も小さくなり、二人はストーブの焚かれた家の中へ戻った。
それでもまだ手先が冷たかったコウは、純太の背中を見つめているうちに、ふと甘えたい衝動に駆られた。
「先生、俺まだすげー寒くて。ちょっと温めてよ」
冗談めかして笑いながら、背後から純太に抱きつこうと腕を伸ばした――その瞬間。
「……っ、触らないで!」
バシッ、と。
鋭い音を立てて、コウの手が弾き飛ばされた。
「え……」
純太は弾かれたように後ずさり、ひどく怯えたような、そして拒絶に満ちた目でコウを見ていた。自らの体温の無さを――自分が死人のような怪物であることを悟られるわけにはいかなかったのだ。
だが、そんな事情を知る由もないコウは、空中に取り残された自分の手と純太の顔を交互に見つめ、みるみるうちに傷ついた表情を浮かべた。
「……ごめんなさい。僕、人に触られるのが……あまり好きじゃなくて」
苦し紛れの嘘を吐く純太の言葉に、コウは「そっか。ごめん」とだけ短く呟き、気まずそうに俯いた。
その時のコウの悲しそうな顔を、純太は今でも忘れることができなかった。
それでもまだ手先が冷たかったコウは、純太の背中を見つめているうちに、ふと甘えたい衝動に駆られた。
「先生、俺まだすげー寒くて。ちょっと温めてよ」
冗談めかして笑いながら、背後から純太に抱きつこうと腕を伸ばした――その瞬間。
「……っ、触らないで!」
バシッ、と。
鋭い音を立てて、コウの手が弾き飛ばされた。
「え……」
純太は弾かれたように後ずさり、ひどく怯えたような、そして拒絶に満ちた目でコウを見ていた。自らの体温の無さを――自分が死人のような怪物であることを悟られるわけにはいかなかったのだ。
だが、そんな事情を知る由もないコウは、空中に取り残された自分の手と純太の顔を交互に見つめ、みるみるうちに傷ついた表情を浮かべた。
「……ごめんなさい。僕、人に触られるのが……あまり好きじゃなくて」
苦し紛れの嘘を吐く純太の言葉に、コウは「そっか。ごめん」とだけ短く呟き、気まずそうに俯いた。
その時のコウの悲しそうな顔を、純太は今でも忘れることができなかった。
