先生が連絡事項を話しているけど、全然耳に入ってこない。さっきの動画のことで頭がいっぱいだ。
れいちゃんてば。れいちゃんてば。動画のインタビューを受けただなんて一言も言ってなかった。いちいち僕に報告しなきゃいけないとかそんなことはないけど。でもさ。幼なじみとつきあってる設定のことだったら一応僕に言っといてくれたらよかったのに。だってあんなのいきなり見たら本気で言ってるって勘違いするじゃん。僕はれいちゃんとつきあいが長いから冗談だってわかるけどさ。
ていうか。
——れいちゃんって、あんなにかっこよかったっけ?
れいちゃんがかっこいいことぐらいずっと知ってたし、見慣れているけど。スマホ越しに見るといつもより客観的に見えるというか。
ギャルの子たちが芸能人って言ってたのがよくわかる。実際、繁華街へ出かけるとすぐスカウトされるかられいちゃんはあんまり行きたがらない。特に渋谷らへん。
れいちゃんがかっこいいのは別に顔だけじゃない。内面がかっこいい。だから僕は小さなころかられいちゃんに憧れて、ひっついていた。でもさ。僕って、あんなにビジュのいい幼なじみと手を繋いで歩いたりしてたわけ? つきあってる設定で? 嘘でしょやばくない? やばくない???
顔面が熱い。多分真っ赤になっている。ごまかすために両手で頬を覆って横に伸ばしていたら、先生に見咎められてしまった。
「はい、連絡事項は以上です。質問のある者は……どうした、乃碧の方の鈴木。具合悪いか?」
「えっ!? い、いえ……別に……!」
僕がまごまごしていたら、右斜め後ろの席のギャルの子が挙手して口を開いた。
「先生~、スズキノくん、今ちょっとキュン死しそうなんです」
「死因アオハル」
他のギャルの子達がどっと笑う。事情を知らないクラスメイトたちも半笑いで僕を見る。注目を集めてしまって、さらに顔が熱くなる。僕はあわてて首を横に振った。
「いえっ、あの、すいません大丈夫です……!」
「そうか? 試験も終わったし、無理するなよ。はいじゃあ質問ある?」
先生の言葉に、何人かが手を挙げる。補習のことや夏期講座のことを質問するクラスメイトの話が右耳から左耳に流れ出てしまう。というか連絡事項も全然聞いてなかった。
れいちゃんの学校の期末試験は明日まで。明日はれいちゃんのうちで晩御飯をご馳走になる約束をしている。だけど。次に会う時、どんな顔をしたらいいのかわからない。
いや別に。今まで通り、普通にしてればいいんだけど。でもなんか急に。あの動画のせいで、れいちゃんの顔の良さを意識してしまったというか。「幼なじみの好きなところ」って、別に僕のこと言ってるわけじゃないんだろうけど。もう。あ~。あ~~~。
言葉にならない叫びを飲み込む。もう駄目だ、一旦あの動画のことは忘れよう。そう決意して、気持ちが落ち着くころにはHRは終わっていて、僕は先生の話を全部聞き漏らしてしまった。
れいちゃんてば。れいちゃんてば。動画のインタビューを受けただなんて一言も言ってなかった。いちいち僕に報告しなきゃいけないとかそんなことはないけど。でもさ。幼なじみとつきあってる設定のことだったら一応僕に言っといてくれたらよかったのに。だってあんなのいきなり見たら本気で言ってるって勘違いするじゃん。僕はれいちゃんとつきあいが長いから冗談だってわかるけどさ。
ていうか。
——れいちゃんって、あんなにかっこよかったっけ?
れいちゃんがかっこいいことぐらいずっと知ってたし、見慣れているけど。スマホ越しに見るといつもより客観的に見えるというか。
ギャルの子たちが芸能人って言ってたのがよくわかる。実際、繁華街へ出かけるとすぐスカウトされるかられいちゃんはあんまり行きたがらない。特に渋谷らへん。
れいちゃんがかっこいいのは別に顔だけじゃない。内面がかっこいい。だから僕は小さなころかられいちゃんに憧れて、ひっついていた。でもさ。僕って、あんなにビジュのいい幼なじみと手を繋いで歩いたりしてたわけ? つきあってる設定で? 嘘でしょやばくない? やばくない???
顔面が熱い。多分真っ赤になっている。ごまかすために両手で頬を覆って横に伸ばしていたら、先生に見咎められてしまった。
「はい、連絡事項は以上です。質問のある者は……どうした、乃碧の方の鈴木。具合悪いか?」
「えっ!? い、いえ……別に……!」
僕がまごまごしていたら、右斜め後ろの席のギャルの子が挙手して口を開いた。
「先生~、スズキノくん、今ちょっとキュン死しそうなんです」
「死因アオハル」
他のギャルの子達がどっと笑う。事情を知らないクラスメイトたちも半笑いで僕を見る。注目を集めてしまって、さらに顔が熱くなる。僕はあわてて首を横に振った。
「いえっ、あの、すいません大丈夫です……!」
「そうか? 試験も終わったし、無理するなよ。はいじゃあ質問ある?」
先生の言葉に、何人かが手を挙げる。補習のことや夏期講座のことを質問するクラスメイトの話が右耳から左耳に流れ出てしまう。というか連絡事項も全然聞いてなかった。
れいちゃんの学校の期末試験は明日まで。明日はれいちゃんのうちで晩御飯をご馳走になる約束をしている。だけど。次に会う時、どんな顔をしたらいいのかわからない。
いや別に。今まで通り、普通にしてればいいんだけど。でもなんか急に。あの動画のせいで、れいちゃんの顔の良さを意識してしまったというか。「幼なじみの好きなところ」って、別に僕のこと言ってるわけじゃないんだろうけど。もう。あ~。あ~~~。
言葉にならない叫びを飲み込む。もう駄目だ、一旦あの動画のことは忘れよう。そう決意して、気持ちが落ち着くころにはHRは終わっていて、僕は先生の話を全部聞き漏らしてしまった。
