過去に雪乃と恋仲になったと告げた時も、父は応援してくれた。
和臣は深く息を吐き、雪乃の方へと歩み寄る。
雪乃は地面に座ったまま、呆然と彼を見上げた。
その瞳の奥には、不安と希望が入り混じって揺れている。
和臣は声は出せない。
けれど、その眼差しは——明らかに雪乃を守る意志で満ちていた。
雪乃は立ち上がろうとした瞬間、
徹夜と恐怖の疲労が一気に押し寄せた。
くらり、と世界が揺れる。
「⋯⋯あっ」
膝が折れそうになったその時、和臣の腕が迷いもなく雪乃の腰を支えた。
細い身体がふわりと和臣に寄りかかる。
ひんやりとした雪乃の体温が、和臣の胸元に触れた。
雪乃は驚いたように顔を上げ、和臣の瞳を見つめる。
距離は息が触れそうなほど近い。
雪乃の胸がどくんと跳ねる。
こんなふうに抱きとめられた記憶の証のような熱が、胸の奥でふいに蘇る。
和臣の指先が震える。
触れてはいけないはずなのに。
避けようと決めたはずなのに。
でも、助けずにはいられなかった。
雪乃の香りが、彼女の優しさが、あの日々の記憶を呼び戻す。
それでも言葉は出ない。
和臣は深く息を吐き、雪乃の方へと歩み寄る。
雪乃は地面に座ったまま、呆然と彼を見上げた。
その瞳の奥には、不安と希望が入り混じって揺れている。
和臣は声は出せない。
けれど、その眼差しは——明らかに雪乃を守る意志で満ちていた。
雪乃は立ち上がろうとした瞬間、
徹夜と恐怖の疲労が一気に押し寄せた。
くらり、と世界が揺れる。
「⋯⋯あっ」
膝が折れそうになったその時、和臣の腕が迷いもなく雪乃の腰を支えた。
細い身体がふわりと和臣に寄りかかる。
ひんやりとした雪乃の体温が、和臣の胸元に触れた。
雪乃は驚いたように顔を上げ、和臣の瞳を見つめる。
距離は息が触れそうなほど近い。
雪乃の胸がどくんと跳ねる。
こんなふうに抱きとめられた記憶の証のような熱が、胸の奥でふいに蘇る。
和臣の指先が震える。
触れてはいけないはずなのに。
避けようと決めたはずなのに。
でも、助けずにはいられなかった。
雪乃の香りが、彼女の優しさが、あの日々の記憶を呼び戻す。
それでも言葉は出ない。
