和臣の声が、はっきりと空気を断ち切るように真っ直ぐ届く。
雪乃が顔を上げる。
和臣は、まっすぐに彼女を見ていた。
迷いのない目と揺るがない意思。
「一人で背負うな。小春は俺たちの子だ。俺も一緒に守る」
静かだが、力強い声。
言葉の一つ一つが、確かな重みを持っている。
妖に比べれば人間は無力⋯⋯誰もがそう思っていた。
でも、和臣は声を失い恐怖と戦い雪乃を守り続けた。
和臣は小春の小さな手に触れる。
その冷たさを、拒むのではなく確かめ受け入れるように握りしめる。
雪乃の瞳が揺れた。
「小春にも和臣様のような方が現れるでしょうか?」
雪女の血を引いてしまった小春の命は長い。
和臣と雪乃の死後もずっと続いていく命だ。
「雪乃は気が早いな。俺は小春を他の男に任せる日なんて一生来てほしくないと思ってるぞ」
和臣の言葉に雪乃は笑ってしまった。
雪乃の肩から、ふっと力が抜ける。
張り詰めていたものが、ゆっくりとほどけていく。
「和臣様⋯⋯私、物心ついた頃には虐げられておりました。生まれて来なければ良かったと思ったこともございます」
雪乃が顔を上げる。
和臣は、まっすぐに彼女を見ていた。
迷いのない目と揺るがない意思。
「一人で背負うな。小春は俺たちの子だ。俺も一緒に守る」
静かだが、力強い声。
言葉の一つ一つが、確かな重みを持っている。
妖に比べれば人間は無力⋯⋯誰もがそう思っていた。
でも、和臣は声を失い恐怖と戦い雪乃を守り続けた。
和臣は小春の小さな手に触れる。
その冷たさを、拒むのではなく確かめ受け入れるように握りしめる。
雪乃の瞳が揺れた。
「小春にも和臣様のような方が現れるでしょうか?」
雪女の血を引いてしまった小春の命は長い。
和臣と雪乃の死後もずっと続いていく命だ。
「雪乃は気が早いな。俺は小春を他の男に任せる日なんて一生来てほしくないと思ってるぞ」
和臣の言葉に雪乃は笑ってしまった。
雪乃の肩から、ふっと力が抜ける。
張り詰めていたものが、ゆっくりとほどけていく。
「和臣様⋯⋯私、物心ついた頃には虐げられておりました。生まれて来なければ良かったと思ったこともございます」
