禁忌の雪恋〜声を奪われても君を守る〜

「和臣様、何もかも持っている貴方が女を見る目だけはないのですね。手放せなくてごめんなさい。化け物でごめん⋯⋯なさい⋯⋯」
 雪乃の目から涙が溢れそうになり、その涙にそっと和臣は口づける。
 そんな和臣を雪乃は優しく抱きしめ返した。

 少し離れた廊下の影、崩れ落ちた柱の向こうの闇の縁に妖狐がいた。