学校の夏期講習
2時間目の終わり
教室から差す光は眩しすぎる。
そして何故か、隣の席にはスイカが置かれている
誰も座っていない席に、真っ赤に燃える果肉…
なんで置かれてるんだ…?
一瞬頭に、ある映像が流れたような気がした。
必死に記憶を辿る。
辿れば辿るほど分からない。
モヤモヤする気持ちだけが積み重なっていく。
ーーーーーーーーーーーー
春期講習のある日、教室の隅でみんなで笑っていた。
神﨑湊人がスイカを4等分に切った。
サヨカが「もう少し大きく切ればよかったのに」と軽く文句を言う。
灯野あかりは「スイカ美味しそう〜!」と言って笑っていた。
でも、その後のことはぼんやりとしている。
思い出せない。
誰かが泣いたのか?
いや、どうだったか…でも、何かあった気がする。
スイカの断片はあの時と同じ形で、俺の記憶に残っている。
はっきりとは思い出せない。
ただ、あの時の空気や匂い、周りの笑い声、微かに漂う甘いスイカの香りだけが、俺の頭に残る。
唐突にチャイムの音が鳴る。
授業が終わったらしい
斜め右の席に座っていたサヨカが、少し同情混じりの目でこっちを見ている。
「……海斗?」
小さな声が耳に入る。
見れば、サヨカがこちらを覗き込んでいる。
「ん?どうした?」
とりあえず返事をする。
「いや…あの…スイカ?気になるよね、そりゃ。大丈夫?」
俺そんな悲しい顔してたか?それとも心配されるようなことしたか?聞きたかったが、
さよかの同情を込めた目を見ると言い出せなかった。
…いや、そりゃ気になるに決まってんじゃんね?
学校の机にスイカ置かれてたらさ…
窓の外には青空。
教室の光はまだ眩しく、スイカは俺の視界の右端を占領している。
俺は軽くため息をつき、ページの折れた箇所を指でなぞる。
折れた部分をできるだけ平らにすることに集中する。
でもやっぱり、スイカが頭から離れない。
頭の中に流れる音楽くらい頭から離れない。
そこで俺の意識は途絶えた。
2時間目の終わり
教室から差す光は眩しすぎる。
そして何故か、隣の席にはスイカが置かれている
誰も座っていない席に、真っ赤に燃える果肉…
なんで置かれてるんだ…?
一瞬頭に、ある映像が流れたような気がした。
必死に記憶を辿る。
辿れば辿るほど分からない。
モヤモヤする気持ちだけが積み重なっていく。
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春期講習のある日、教室の隅でみんなで笑っていた。
神﨑湊人がスイカを4等分に切った。
サヨカが「もう少し大きく切ればよかったのに」と軽く文句を言う。
灯野あかりは「スイカ美味しそう〜!」と言って笑っていた。
でも、その後のことはぼんやりとしている。
思い出せない。
誰かが泣いたのか?
いや、どうだったか…でも、何かあった気がする。
スイカの断片はあの時と同じ形で、俺の記憶に残っている。
はっきりとは思い出せない。
ただ、あの時の空気や匂い、周りの笑い声、微かに漂う甘いスイカの香りだけが、俺の頭に残る。
唐突にチャイムの音が鳴る。
授業が終わったらしい
斜め右の席に座っていたサヨカが、少し同情混じりの目でこっちを見ている。
「……海斗?」
小さな声が耳に入る。
見れば、サヨカがこちらを覗き込んでいる。
「ん?どうした?」
とりあえず返事をする。
「いや…あの…スイカ?気になるよね、そりゃ。大丈夫?」
俺そんな悲しい顔してたか?それとも心配されるようなことしたか?聞きたかったが、
さよかの同情を込めた目を見ると言い出せなかった。
…いや、そりゃ気になるに決まってんじゃんね?
学校の机にスイカ置かれてたらさ…
窓の外には青空。
教室の光はまだ眩しく、スイカは俺の視界の右端を占領している。
俺は軽くため息をつき、ページの折れた箇所を指でなぞる。
折れた部分をできるだけ平らにすることに集中する。
でもやっぱり、スイカが頭から離れない。
頭の中に流れる音楽くらい頭から離れない。
そこで俺の意識は途絶えた。
