優しい嘘

 次の日の朝、兄は夏らしい白のカーテンを開けながら言った。

「光。自分の目で見る世界はどう?」

それは私が初めて見た「生きている」世界だった。

太陽の光を肌で感じながら私はこう言った。

「とっても眩しくて綺麗だね」

その言葉に兄は静かに微笑んだ。

私が初めて見た世界は、きっとこれからも変わり続ける。
でも、その始まりは、間違いなくこの瞬間だった。