「澪ちゃん、入ってもいいかな?……澪ちゃん!?大丈夫!?」
「みお!?」
口を抑え蹲っていると障子が開いて、お雅さんと弥吉君の声が飛んできた。
慌ただしく駆け寄ってくる足音は聞こえるも、想像した藤堂さんと沖田さんの姿が頭から離れず、視線だけがお雅さんたちの足元を向く。
飲み物を取りに行く宗太君を呼び止め、「大丈夫」と笑顔を作り、何とか体を起こす。
お雅さんはずっと背中をさすってくれていて、弥吉君は泣きそうな顔でこちらを見ている。
「……澪ちゃんに頼み事があったんだけど、まだ無理そうね」
「いえ、大丈夫です。頼み事というのは?」
お雅さんは背中をさすりながら、我が子を心配するような眼差しで私を見ていた。
少しでも安心させたいという気持ちが強く、お雅さんの手を止める。
「宗太と弥吉とお出かけしてあげて欲しいの。散歩みたいに」
「分かりました。行こっか」
「みお、大丈夫……?」
心配そうに見つめる宗太君と弥吉君の前に座り、優しく頭を撫でながら「大丈夫だよ。ありがとう」と微笑む。
二人はお雅さんに手を振って、私と一緒に門に向かった。
