初めての恋は、時代を越えたあなたと。


図書館に着いて、入る前にタオルで軽く汗を拭く。

日傘を畳みながら空いてる席を探す。

図書館の中は広々としていて、席も結構空いており、冷房も効いていて涼しい。



「ごゆっくり」



辺りを見渡しながら歩いていると、スタッフらしき人に声をかけられて、咄嗟に会釈を返す。

一瞬だったけど、すごく若い顔をした男性だ。大学生くらいだろうか。

私は歴史コーナーを探して、館内を歩き回る。

歴史コーナーを見つけて、今度は新選組に関する本を探していく。

でも本棚にあるのは、新撰組を基にした小説や戦国時代ものばかりで、新撰組に関する本はあまり見当たらない。

手当たり次第に新撰組のことが書いていそうな本を集めて、カウンター席みたいなところに腰を下ろす。

持ってきた本の半分が漫画だ。それでも新撰組について知れるなら、読むに越したことはない。

鞄からペンケースと新しいノートを取り出して広げる。

今までの自分なら思いもしなかった。苦手な歴史を自ら調べて、それをノートにまとめようとか。

中学の歴史の教科書には、新撰組の話はあまり記載されていないし、日本史にも詳しくは記載されていない。

新撰組をちゃんと知ったのは、塚井先生が担任になった四月からだ。

そういえば、教科書に記載されていない新撰組の詳細を、先生はどうやって知ったんだろう。

まあ、それは明日にでも聞いてみるとして、私は持ってきた本の中から何冊かを開いて、他の人の邪魔にならないように広げる。

鞄の中からヘッドホンを出して頭につけ、音が漏れないように小さい音量で音楽を流す。