【沖田side】
澪さんは周りの女性と違って、剣術の心得もあるし芯がしっかりしている。
あの土方さんに反論ができるくらいだ。
最初は興味というか好奇心から、自分が面倒を見ると土方さんに言った。
彼女のいろんな表情を見ていくにつれ、いつの間にか目が離せなくなっていった。
まだ、いろいろと隠し事はあるみたいだけど、無理強いして聞くつもりはない。
今日はそんな彼女に、見せられないことをしている。
"芹沢鴨の粛清"
正直、あの芹沢が澪さんを誘ってお茶をしていたと知った時は驚いた。
澪さんが芹沢を庇った時も。
『それに、根っからの悪なんて人はこの世に存在しないんです。少し歩む道を間違えただけで、誰しも心の奥底には優しさというものがありますから』
その言葉を聞いたときは、なんて優しい人なのだろうと思った。
だからこそ、この場に居させてはいけないと感じて、土方さんに前川邸で休むように言ってほしいと頼んだ。
結局、私が伝えることになったのだけれど。
彼女の腕前なら、護衛なんてものはいらなかっただろう。
けれど、男女では力の差がありすぎるから、万が一のために永倉さんと斎藤さんに護衛を頼んだ。
彼女のことだから、こっそり抜けてきそうな気がするけど。
「意外だったな」
辺りを警戒していると、土方さんが唐突に話しかけてきた。
「何がです?」
「あの娘のことだ。お前があそこまで気にかけるとはな」
静かな沈黙が落ちた後、私はフッと口元を緩くした。
「彼女は猫なんですよ」
「猫?」
「ええ。可愛くて、警戒心が強くて、芯もしっかりしている。そのうえ努力家で、見ていて飽きないんですよ」
その言葉に土方さんは、鼻を鳴らした。
毎度睨みつけてはいるものの、土方さんも澪さんのことは認めている。
それは他の隊士も近藤さんも知っていること。
気づいていないのは彼女だけ。
まぁ、土方さんは不器用で優しさが分かりづらいから仕方がないのかもしれないけれど。
「歳さん、総司」
芹沢の様子を伺いに行っていた左之さんが戻ってきて、頷く。
――決行の合図。
心の中で澪さんが来ないように祈りながら、刀を抜く。
澪さんは周りの女性と違って、剣術の心得もあるし芯がしっかりしている。
あの土方さんに反論ができるくらいだ。
最初は興味というか好奇心から、自分が面倒を見ると土方さんに言った。
彼女のいろんな表情を見ていくにつれ、いつの間にか目が離せなくなっていった。
まだ、いろいろと隠し事はあるみたいだけど、無理強いして聞くつもりはない。
今日はそんな彼女に、見せられないことをしている。
"芹沢鴨の粛清"
正直、あの芹沢が澪さんを誘ってお茶をしていたと知った時は驚いた。
澪さんが芹沢を庇った時も。
『それに、根っからの悪なんて人はこの世に存在しないんです。少し歩む道を間違えただけで、誰しも心の奥底には優しさというものがありますから』
その言葉を聞いたときは、なんて優しい人なのだろうと思った。
だからこそ、この場に居させてはいけないと感じて、土方さんに前川邸で休むように言ってほしいと頼んだ。
結局、私が伝えることになったのだけれど。
彼女の腕前なら、護衛なんてものはいらなかっただろう。
けれど、男女では力の差がありすぎるから、万が一のために永倉さんと斎藤さんに護衛を頼んだ。
彼女のことだから、こっそり抜けてきそうな気がするけど。
「意外だったな」
辺りを警戒していると、土方さんが唐突に話しかけてきた。
「何がです?」
「あの娘のことだ。お前があそこまで気にかけるとはな」
静かな沈黙が落ちた後、私はフッと口元を緩くした。
「彼女は猫なんですよ」
「猫?」
「ええ。可愛くて、警戒心が強くて、芯もしっかりしている。そのうえ努力家で、見ていて飽きないんですよ」
その言葉に土方さんは、鼻を鳴らした。
毎度睨みつけてはいるものの、土方さんも澪さんのことは認めている。
それは他の隊士も近藤さんも知っていること。
気づいていないのは彼女だけ。
まぁ、土方さんは不器用で優しさが分かりづらいから仕方がないのかもしれないけれど。
「歳さん、総司」
芹沢の様子を伺いに行っていた左之さんが戻ってきて、頷く。
――決行の合図。
心の中で澪さんが来ないように祈りながら、刀を抜く。
