食事を終えて、しばらく席で涼んでいた。
さっきと比べて小さくなった氷が、グラスの底で再びカランと音を立てる。
外を見ると、日陰の部分が少し短くなったような気がするし、目視で伝わる暑さに冷房の効いた店内から出るのが、少し億劫になる。
「私、先に行ってるね。これ、私の分」
「はーい」
背に凭れながらスマホを触る朱莉にお金を渡して、席を立つ。
もう少しゆっくりするつもりだったけど、図書館にいられる時間がなくなるから、二人より先にお店を後にする。
ドアを開けた瞬間、体に纏わりつくような熱気に思わず顔をしかめる。
鞄から日傘を取り出して広げる。
このお店から図書館まで約一〇分ほどで、春や秋なら短いと感じる距離だけど、この暑さの中歩くには遠いと感じる距離だ。
さっきも言ったけど、正直歴史は苦手だ。
だけど、塚井先生の話を聞いていると、その先がどうなったのかをちゃんと知りたいと思った。
ファミレスで涼んでいるときに、少しスマホで調べた。
今の時代、スマホの方がいろいろ詳しく書いているかもしれない。
でも、本は本でスマホには書かれていない部分も書かれているかもしれないから。
どのみち、新撰組について知れるなら紙か電子かというこだわりはない。
図書館って静かだし、夏は涼しくて冬は温かいからいつでも集中できる。
と言っても、テスト勉強は家ですることが多いし、朱莉や颯とするときはファミレスとか学校の図書室だったりするから、図書館の利用は初めてに等しい。
家が図書館方面な私は、クラスの鴨井さんが図書館に入っていく姿を何度か見ている。
その他にも、休日のランニングの日に学校の生徒が入っていくのを見かけた。
確か、市内で一番大きい図書館だと前に聞いたことがある。
新撰組に関連する本もあればいいけど。
