長い冬を越えて、日向に芽吹く


そして迎えたクリスマスイブ――。

「おおー、いいじゃんこの写真!」

鈴花先輩は部室の部長の机に座りながら、笑顔でそう言った。

「確かに、いいですね!斬新です」

恵くんも隣で褒めてくれる。嬉しい。嬉しいんだけど――なんというか、隠し事をしている気分だ。
結局日向くんと行った神社で写真を撮り忘れた私たちは、帰り道の途中で撮ることになったのだった。確かに綺麗な写真にはなったのだけれど、なんとなく、しっくりこない出来だ。
まあ、プロでもないし、期限も迫っているし、仕方がないよね……。
そう自分を納得させていると、ガタンと部室の扉が開かれた。

「待たせたな我が部員たちよ!」

「部長のものになったおぼえはありませーん」

「言葉の綾ではないか!屁理屈を言うんじゃない」

「まあまあ。それで部長、先生の評価はどうでした?」

部長と鈴花先輩のやりとりをさらっと受け流し、恵くんが先を促した。

「ああ、もちろん最高だ!見事な出来だとお褒めの言葉を頂いたよ」

誇らしげに言う部長。
まあ、この一年のイベントとか例年の文化祭の様子、今年の文化祭の準備の様子を何枚かの壁新聞にまとめただけなんだけどね。

「じゃあつまり、もう活動終了ってこと?やったー」

ぐーんと伸びをした鈴花先輩は、片手にアイスの入ったビニール袋を提げ、もう片方の手にスマホを持って立ち上がった。

「ちょっと待て。まだこれを壁に設置する仕事が残って――」

「じゃ、あとは力仕事だし男子たちだけでよろしくー。くるみん、やよぴ、おいでおいで」

ちょいちょい、と手招きされ、私と弥生ちゃんは戸惑いつつも鈴花先輩に続いて部室を出たのだった。
ごめん、部長、恵くん、日向くん。
健闘を祈る。