長い冬を越えて、日向に芽吹く


「……ごめんなさい」

僕の目の前で、彼女は立ち上がった。そしてすべてを振り払うように、走り出す。はじめから、決まっていた別れ。

「さよなら、くるみちゃん」



あの日。世界が幸せで満ちていた、聖なる夜。
僕たちの人生は、あの日を境に大きく変わってしまった。ずっと過去に縛られて今を生きていた。
同じように過去に溺れる君を見て、僕は再び君に出会えた奇跡を捨ててでも、君に幸せになってほしいと願った。僕がいない未来。
そこではきっと、君は笑顔で。