明けない夜も、君のそばにいる。

「黒宮王国より、黒宮(くろみや) 結明(ゆめ)さまです」
 夜、結明(ゆめ)さんのお披露目パーティーが開かれた。
 もちろん、私も参加する。
「初めまして、結明(ゆめ)さん。白神帝国の皇太子、白神(しらかみ) 芹惺(せい)です。よろしくお願いします」
「お願いします……」
 芹惺(せい)は、少し緊張しながらも、結明(ゆめ)さんとは、ちゃんと話せたみたいだ。
 良かった。
 これで私も、心置きなく黒宮王国に行ける。
白神(しらかみ) 菜花(さな)さん、ですよね?」
「あ、はい」
「……遥流(はる)のこと、お願いしますね」
「え……?」
 驚きだった。
 結明(ゆめ)さんが私に話しかけてきたことも、その内容も。
遥流(はる)、肩書きは王太子だけど、向こうでは、ちょっと、下に見られているっていうか……。ちょっと、色々あって……。私はもう、遥流(はる)のそばにはいられないから、だから……っ。
菜花(さな)さん、本当にお願いします。遥流(はる)のこと、どうか、どうか……」