明けない夜も、君のそばにいる。

「え……⁉」
 私は、衝撃を受ける。
 ここは、白神(しらかみ)帝国の中心、白神屋敷。
 私は、白神(しらかみ) 菜花(さな)
 白神帝国の第一皇女。
「今回の戦争は、この条件で和睦することに決まったんだ」
 黒宮王国。
 私の暮らす白神帝国の敵対国。
「……私は、安郁(あい)と結婚するのではなかったのですか⁉」
 隣で驚いているのは、私の弟で皇太子の、白神(しらかみ) 芹惺(せい)
「そのはずだったんだがな……。今回の話で、それは無しになった。お前が東雅(あずまが) 安郁(あい)と結婚するなら、それはお前が皇帝になった時だろう」
「そんな……」
 まさか、だった。
 私が、黒宮の人間と結婚することになるだなんて。
 でも、それと同時に、少し嬉しかった。
 この家を、やっと出ることができる、って。