アイドルの君へ伝えたいことー配信アイドルの僕が、本物のアイドルに恋をした—


 僕はアイドルが嫌いだった。

 それでも僕に求められていたのは、何でもできる自称アイドルだった。

 嫌いだからこそ、やらなくちゃいけないと思っていた。

 けれど、あなたがいたから。

 今では画面越しで笑う自分も悪くないと感じるようになった。

「はい、チーズ。じゃあね!」

 僕は配信アプリのピースをした。

 画面越しの皆は優しい。

 僕は配信アプリで自称アイドルとして活動している。

 自分でメイクの勉強をして、メイクをし、青のカラコンをつけている。

 これが、僕としての自称アイドルだ。

「これで、今日の配信は終わり!」

 僕はベッドに寝転び、ズボンのポケットにスマホを入れていたので、手を突っ込んで取り出す。

「…ふーん……こんなのバズるのか」

 僕はスマホでXを開いて、トレンドを見る。

 いつも、SNSチェックは欠かさない。

 配信アプリで自称アイドルとはいえ、トレンドは数秒で変わる。

「……よし、寝るか」

 僕は就寝前の二十三時に配信をする。

 大体、この時間帯に見ている人が多いので、毎日日付が変わる一時間前に配信している。

 配信内容は、歌・ダンス・好きなものを語るなど僕自身が語りたい気分でテーマは決まる。

 ベッドでメイクやカラコンを簡単に拭いて外してから、眠りにつく。