「俺は元々男の方が好きでさ。可愛い系より、真面目な綺麗系に目がいくんだ。斎川はまさに理想なんだよね。頭も賢いし。俺にはないものばかりだから、惹かれている。いつも円城寺がいたから、なかなか近づけなくてさ。斎川には申し訳ないけどいま、チャンスかなって」
気持ちを知ってて欲しかったんだよねと言った後、要は手を離して席を立つ。
「よろしくね、斎川」
群青寮の部屋に戻り、斎川はベッドに仰向けになると要の言葉を反芻する。嫌悪感より驚きの方が大きく、いまでも信じられない。
(いつからそんな目で、見ていたのだろうか)
全く気が付かなかった。その想いにも驚いたのだが、あんなにサラッと告白できることが信じれなかった。自分は何年経っても告白なんて出来やしないのに。
どうせ円城寺とはうまくいきそうにない。それならば、想いを断ち切って、要の気持ちを受け止めるほうがいいのかもしれない。しかしそんなに簡単に割り切れるものだろうか。
夕凪学園にいる間は変わらないだろうと思っていた日常がガラリと変わっていく。混乱する頭の中に円城寺の笑顔を思い浮かべて鼻がツン、として目頭が熱くなってきた。あの夕日の道が……笑顔が懐かしく思えてしまうなんて。
その日以降何もなかったかのように要は教室で斎川に話しかけてきた。斎川も冷静を装って普段通り接している。いまは、動くことよりも少し客観的にいるほうが得策だと斎川は考えたのだ。
教室では斎川の斜め前の席に佑月がいる。その背中をじっとみてしまうのが日課になってしまった。彼には罪はない。円城寺だってそうだ。全ては自分のせい。斎川はこめかみを指で押さえて視線を教科書に戻した。
そんな中、ちょっとした出来事が起きた。それは体育の授業中。バレーボールの練習をしていた時だった。クラスメイトが放ったレシーブが斎川に直撃し、強い衝撃で体ごと床に転げてしまった。
「斎川!」
ちょうど隣にいた佑月がすぐ駆け寄り、体を起こした。頭は幸い打っていないもののうずくまったままの斎川の体を佑月は両手で抱えた。担任とクラスメイトたちがあつまると佑月が保健室に連れていくから、とそのまま体育館を後にした。斎川は誰かが抱えてくれていることには気づいたが、確認する気力がなく、保健室に到着しベッドに横たわったあとにはじめて佑月であることに気がついた。
(なんで、こいつが……)
気持ちを知ってて欲しかったんだよねと言った後、要は手を離して席を立つ。
「よろしくね、斎川」
群青寮の部屋に戻り、斎川はベッドに仰向けになると要の言葉を反芻する。嫌悪感より驚きの方が大きく、いまでも信じられない。
(いつからそんな目で、見ていたのだろうか)
全く気が付かなかった。その想いにも驚いたのだが、あんなにサラッと告白できることが信じれなかった。自分は何年経っても告白なんて出来やしないのに。
どうせ円城寺とはうまくいきそうにない。それならば、想いを断ち切って、要の気持ちを受け止めるほうがいいのかもしれない。しかしそんなに簡単に割り切れるものだろうか。
夕凪学園にいる間は変わらないだろうと思っていた日常がガラリと変わっていく。混乱する頭の中に円城寺の笑顔を思い浮かべて鼻がツン、として目頭が熱くなってきた。あの夕日の道が……笑顔が懐かしく思えてしまうなんて。
その日以降何もなかったかのように要は教室で斎川に話しかけてきた。斎川も冷静を装って普段通り接している。いまは、動くことよりも少し客観的にいるほうが得策だと斎川は考えたのだ。
教室では斎川の斜め前の席に佑月がいる。その背中をじっとみてしまうのが日課になってしまった。彼には罪はない。円城寺だってそうだ。全ては自分のせい。斎川はこめかみを指で押さえて視線を教科書に戻した。
そんな中、ちょっとした出来事が起きた。それは体育の授業中。バレーボールの練習をしていた時だった。クラスメイトが放ったレシーブが斎川に直撃し、強い衝撃で体ごと床に転げてしまった。
「斎川!」
ちょうど隣にいた佑月がすぐ駆け寄り、体を起こした。頭は幸い打っていないもののうずくまったままの斎川の体を佑月は両手で抱えた。担任とクラスメイトたちがあつまると佑月が保健室に連れていくから、とそのまま体育館を後にした。斎川は誰かが抱えてくれていることには気づいたが、確認する気力がなく、保健室に到着しベッドに横たわったあとにはじめて佑月であることに気がついた。
(なんで、こいつが……)



