愛され婚活するならお天気雪の日、九尾の妖狐をお相手に。

 するすると首は縮んで、綺麗に身体に収まってしまった。どんな構造で、あんなにも長い首が収納出来たんだろう……すごく不思議。

 スッとそこで、重苦しい圧が消えた。

 わ……良かった。首長男より、白い狐の方が圧倒的に格上だったようだ。

 サクサクと小気味よい雪の音を立てて、白い狐は近付いて来た。人の背丈ほどもある大きな白い狐だ。

 近付いて来る……なんだか、助けてくれたようで、助かったのかな……? 私。

 だって、よくよく考えてみると攫うあやかしが変わっただけで、私の状況は変わっていないのでは……?

「……今日は、雪だったため、目隠しの術の効果が薄くなったか」

 狐は独り言のように言い、私の顔をまじまじと見た。

「お前。このままでは、俺以外のあやかしに喰われるだろう。助けて欲しいか?」

 彼の質問はここで命を助けてもらう代わりに、何かを差し出さなければならないと言っているような気がした。

 命よりも大事なものは、ある? いや、ないわ……生きていたいです。

「……た……たたたたた、助けて欲しい! です」